お金持ちごっこ

春秋花壇

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魔法の宝くじ

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1. 公園のベンチ

陽だまりの公園のベンチで、少女サクラはため息をついた。

「ねえ、ミサキ。お金持ちってどんな気持ちなんだろう?」

隣に座る親友ミサキは、サクラの言葉に首を傾げた。

「うーん、想像つかないけど…何でも買えるし、行きたいところに行けるし、夢も叶えられるのかな?」

サクラは目を輝かせた。

「私もいつか、お金持ちになって、大きなお家に住んで、綺麗な服を着て、美味しいものを食べたいな…」

ミサキはサクラの肩を抱き寄せた。

「サクラなら、きっとできるよ。夢に向かって頑張ろう!」

2. 魔法の宝くじ

その夜、サクラは不思議な夢を見た。夢の中で、老婆から一枚の宝くじを渡されたのだ。

「これは魔法の宝くじよ。願いを込めて、数字を選べば、必ず叶うわ。」

サクラは目を覚まし、枕元に置かれた宝くじを見つけた。夢だったのか…?

半信半疑で数字を選び、宝くじ売り場へ向かう。すると、信じられないことに、サクラは一等に当選したのだ!

「あっちょんぶりけー」

宝くじのお金を取りに行くと、

「お金の勉強をしましょう」

という本を渡された。

当選金額は3億。

ありあまるほどお金があるのに、どうして勉強しなきゃいけないのかわからなかった。

3. お金持ちごっこ

サクラは夢のような生活を始めた。

広々とした豪邸に住み、高級ブランドの服を身につけ、一流レストランで食事をする。

行きたい場所へは、いつでもどこでも旅行できる。

しかし、次第にサクラは違和感を覚え始めた。

お金で買えるものは確かに楽しい。しかし、心から満たされることはない。

ネットでどうして、宝くじに当たった人が不幸になるのかを調べてみた。

「お金の使い方を知らない人が大金を得たらそりゃあ不幸になるでしょう」

う~ん、ますます訳が分からない。

とりあえず、3億が3年で溶けてしまったという人たちがたくさんいることだけはわかった。

本当の友達は、お金で買えない。

4. 公園のベンチ

サクラは、公園のベンチに戻ってきた。

ミサキは相変わらず、そこに座っていた。

サクラはミサキに、全てを打ち明けた。

「お金持ちになったけど、幸せになれなかった。本当の幸せって、お金では買えないんだね。」

ミサキは微笑んだ。

「サクラは、前からずっと素敵だよ。お金持ちになろうと、無理しなくていいんだよ。」

サクラはミサキの手にそっと触れた。

「ありがとう、ミサキ。本当の友達は、お金で買えないんだね。」

5. 幸せの形

サクラは、お金持ちごっこをやめた。

そして、自分にとっての本当の幸せを探し始めた。

それは、家族や友達との温かい時間。

自分の夢に向かって努力すること。

誰かの役に立つこと。

サクラは、お金では買えない本当の幸せを見つけることができた。

6. 公園のベンチ

今日もサクラとミサキは、公園のベンチに座っている。

二人は、お金では買えない幸せを分かち合っていた。

結末

お金持ちになることは、決して悪いことではない。

しかし、お金で買えないものもたくさんある。

本当の幸せは、お金では買えない。

それは、自分自身の心の中にある。

この物語は、お金の価値について考えさせられる作品です。

お金は確かに大切ですが、それ以上に大切なものがあることを忘れてはいけません。

本当の幸せは、お金では買えないものです。

「お金は身の守りであり,知恵も身の守りである。しかし知識や知恵の利点は,人の命を保たせることだ」。(伝道の書 7:12)
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