呵呵大笑

春秋花壇

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子宝まんじゅう

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子宝まんじゅう

あるところに、長屋の大家さんである八五郎と、その娘のおみつの二人が暮らしていました。八五郎は頑固な性格で、おみつを嫁に出すことを頑なに拒んでいました。

ある日、おみつは近所の八百屋のおいちゃんから、子宝まんじゅうというまんじゅうを貰いました。そのまんじゅうを食べると、必ず子供を授かるという言い伝えがありました。おみつは、八五郎の頑固さを何とかしようと、まんじゅうを八五郎に食べさせようとします。

しかし、八五郎はまんじゅうを食べるのを頑なに拒否します。おみつは困り果て、まんじゅうを小鳥にあげてしまいます。すると、小鳥はまんじゅうを食べてすぐに卵を産みました。

おみつは八五郎にこのことを話しますが、八五郎は信じません。そこで、おみつは小鳥を八五郎に見せます。すると、小鳥は八五郎の前で卵を産みました。八五郎は驚き、ようやくおみつの言葉を信じるようになりました。

そして、八五郎はついに重い腰を上げ、おみつを嫁に出すことを決意しました。おみつは喜ぶと同時に、八五郎の頑固さに呆れつつも、これから始まる新しい生活に胸を膨らませました。

この噺のオチ

八五郎は頑固で、おみつの結婚を頑なに拒んでいました。しかし、子宝まんじゅうを食べた小鳥が卵を産むのを見て、ようやくおみつの言葉を信じるようになりました。このオチは、八五郎の頑固さをユーモラスに表現しており、落語らしい笑いをもたらしています。

この噺の面白さ

この噺の面白さは、八五郎の頑固さと、おみつの機転の利いた行動にあります。八五郎の頑固さは滑稽であり、おみつの機転の利いた行動は痛快です。また、子宝まんじゅうという小道具も効果的に使われており、噺全体にユーモラスな雰囲気が漂っています。

この噺の教訓

この噺からは、頑固な性格は周りから理解されにくいという教訓が学べます。また、機転を利かせて問題を解決することは、人生において大切なことであるという教訓も学べます。
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