縁(えにし)

春秋花壇

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11歳 命をつなぐ縁

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命をつなぐ縁

11歳の加藤愛美は、愛犬のチョコと河原を散歩していました。薄日が差し込む穏やかな午後、愛美は歌を口ずさみながら、チョコのリードを引いていました。

灼熱の太陽が、容赦なく照り付けて愛美のあごからもぽたぽたと汗がしたたり落ちています。

「あっつい、川に飛び込みたいくらい」

愛美は小さな時から、水泳を習っていました。

河童とあだ名されるほど水泳が大好きでした。

突然、遠くから助けを求める声が聞こえました。愛美は声の方向を見ると、男の子が川岸から転落して川に流されているのを見つけました。男の子は必死に助けを求めていましたが、流れが速く、岸にたどり着くことができなさそうでした。

愛美は、大きな声で助けを求めました。

大人たちが駆けつけてきます。

愛美はためらうことなく、チョコを岸に繋ぎ、川へ飛び込みました。泳ぎが得意だった愛美は、すぐに男の子に後ろからしがみつかれないように近づき、岸へ引き寄せようとしました。しかし、流れが強く、思うように体が動きません。

それでも愛美は諦めませんでした。必死に男の子を支えながら、岸を目指して泳ぎ続けました。

川岸には、助けを求める愛美の声を聞いて駆けつけた人々が集まっていました。彼らはロープを投げ入れ、愛美と男の子を助けようとしました。

幾度かの試みの末、愛美と男の子はようやく岸に引き揚げられました。二人は全身びしょ濡れでしたが、無事でした。

助けられた男の子は、愛美にお礼を言いました。愛美は照れながらも、笑顔で答えました。

その日以来、愛美と男の子は親友になりました。二人はよく一緒に遊び、互いの家族にも紹介しました。

愛美の勇敢な行動は、多くの人々から称賛されました。そして、愛美と男の子の出会いは、命をつなぐかけがえのない縁となったのです。

10年後、愛美は大学の医学に入り医者になる勉強をしていました。、男の子は消防士になっていました。二人はそれぞれの道を歩みながらも、あの日のことを忘れずに、助け合う心を持ち続けていました。

二人は毎日、ラジオ体操の会場で顔を合わせていましたが、あまり話をすることはありませんでした。

ある日、大きな火災が発生しました。愛美はボランティアの消防隊員として現場に駆けつけ、リーダーの指示に従いながら消火活動に当たりました。一方、男の子も消防士として現場に駆けつけ、救助活動に当たっていました。

二人は火災現場で再会し、力を合わせて人を救助しました。あの日川で助けられた命が、今度は別の命を救うことに繋がったのです。

愛美と男の子の友情は、命をつなぐ縁によって、より深 and 固いものとなっていました。二人はこれからも、互いを支え合いながら、困っている人を助けていくことを誓ったのです。

二人は今も、

被災地でのボランティア活動や熱中症対策などを伝えています。

救急処置の4原則は?
いざというときのために 応急手当の知識と技術を身につけておきましょう。
救命の連鎖を構成する4つの輪が素早くつながると救命効果が高まります。

 鎖の1つ目の輪は「心停止の予防」、

2つ目の輪は「心停止の早期認識と通報」、

3つ目の輪は「一次救命処置(心肺蘇生とAED)」、

4つ目の輪は救急救命士や医師による高度な救命治療を意味する「二次救命処置と心拍再開後の集中治療」

の講演を無料で広めています。

学校では、地震や火災の訓練は行いますが、ゲリラ豪雨などの経験も踏まえて、避難場所や気を付ける点なども広めています。
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