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国利民福の会事件

国利民福の会事件：概要と影響

概要

国利民福の会事件は、1987年から1988年にかけて発生した、日本における大規模なネズミ講事件です。主犯格の平松重雄は、天下一家の会事件の関係者であり、巧妙な手口で会員を勧誘し、多額の資金を集めました。

事件の内容

国利民福の会は、表面上は「国際文化経済交流協会」という名称の団体を装っていましたが、実際にはネズミ講を運営していました。平松は、会員に対して高額な商品を購入させ、その商品をさらに他の会員に転売することで利益を得られると謳っていました。

しかし、実際には商品にはほとんど価値がなく、利益は新規会員からの加入金によって支払われていました。このため、会員数は急速に増加し、国利民福の会は短期間で巨大な組織へと成長しました。

被害

国利民福の会は、1988年に破綻しました。破綻当時の会員数は約10552人、被害総額は約37億円と推定されています。

事件の影響

国利民福の会事件は、日本の社会に大きな衝撃を与えました。この事件をきっかけに、ネズミ講に対する規制が強化され、1988年に「無限連鎖講の防止に関する法律」が改正されました。

また、この事件は、日本における消費者運動の発展にもつながりました。被害者たちは、組織的に立ち上がり、損害賠償請求訴訟を起こしました。

国利民福の会事件は、日本の経済史と社会史に大きな汚点を残した事件と言えるでしょう。

参考情報

Wikipedia - 国利民福の会事件
国利民福の会とは？ わかりやすく解説 Weblio辞書 [無効な URL を削除しました]