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天下一家の会事件：日本最大規模のネズミ講事件

天下一家の会事件：日本最大規模のネズミ講事件

概要

天下一家の会事件は、1967年から1971年にかけて発生した、日本最大規模のネズミ講事件です。主犯格の内村健一は、熊本県上益城郡甲佐町で「天下一家の会」という団体を設立し、巧妙な手口で会員を勧誘し、多額の資金を集めました。

事件の内容

天下一家の会は、表面上は「第一経済相互研究所」という名称の経済団体を装っていましたが、実際にはネズミ講を運営していました。内村は、会員に対して高額な商品を購入させ、その商品をさらに他の会員に転売することで利益を得られると謳っていました。

しかし、実際には商品にはほとんど価値がなく、利益は新規会員からの加入金によって支払われていました。このため、会員数は急速に増加し、天下一家の会は短期間で巨大な組織へと成長しました。

被害

天下一家の会は、1971年に破綻しました。破綻当時の会員数は約6万人、被害総額は約1896億円と推定されています。これは、当時の日本の国民総所得の約1%に相当する巨額の被害でした。

事件の影響

天下一家の会事件は、日本の社会に大きな衝撃を与えました。この事件をきっかけに、ネズミ講に対する規制が強化され、1970年に「無限連鎖講禁止法」が制定されました。

また、この事件は、日本における消費者運動の発展にもつながりました。被害者たちは、組織的に立ち上がり、損害賠償請求訴訟を起こしました。

天下一家の会事件は、日本の経済史と社会史に大きな汚点を残した事件と言えるでしょう。

参考情報

Wikipedia - 天下一家の会事件
天下一家の会事件とは何？ わかりやすく解説 Weblio辞書 [無効な URL を削除しました]