お金がない

一服の煙、消えた希望

一服の煙、消えた希望

灰皿に積み重なる吸い殻。部屋に充満する煙は、まるで重たい霧のようだった。父と息子の二人は、その煙の中、言葉を失っていた。

父は長年ヘビースモーカーだった。仕事で行き詰まると、いつも煙草に手を伸ばしていた。息子も、父の背中を見て、いつの間にか煙草をくわえていた。

ある日、息子は学校で禁煙の授業を受けた。そこで肺の模型を見せられ、煙草の恐ろしさを知った。家に戻ると、父の煙草の臭いがいつもよりきつく感じられた。

「お父さん、もう煙草やめてよ。」

息子の一言に、父は顔をしかめた。

「うるさい！俺の勝手だろ！」

しかし、父の表情はどこか虚ろだった。息子は、父が本当は煙草をやめたいと思っていることを知っていた。

お金のない挑戦

数日後、息子は決心した。父と一緒に禁煙しようと。

しかし、家計は苦しかった。禁煙補助薬なんて買えない。息子は、図書館で禁煙に関する本を借りてきた。そして、父にこう提案した。

「一緒に禁煙しようよ。お金はかからないし、お互いに励まし合える。」

父は、息子の真剣な眼差しに、うなずいた。

二人三脚の苦難

禁煙は想像以上に辛かった。イライラしたり、集中力が途切れたり、頭痛に悩まされたり。何度も挫折しそうになった。

そんな時、二人は互いに励まし合った。

「俺、もうダメかも…」

父が弱音を吐くと、息子はこう言った。

「お父さん、まだ頑張れるよ。一緒に頑張ろうよ。」

息子も辛かったが、父の支えがあったからこそ、乗り越えることができた。

煙の代わりに

禁煙始めて一ヶ月。二人はついに禁煙に成功した。

煙草の臭いがなくなった部屋は、驚くほど明るく感じられた。息子の咳も止まり、父の顔色も良くなった。

二人は、節約できたお金で、久しぶりに映画館に行った。暗闇の中で、二人は肩を寄せ合い、映画を楽しんだ。

映画が終わると、二人は満月を見上げた。

「綺麗だね。」

父がつぶやく。

「うん、綺麗だね。」

息子も答えた。

煙草の代わりに、二人は満月の光を吸い込んだ。

希望の光

お金はなくても、家族の愛があれば、何でもできる。

二人は、これからも支え合いながら、明るい未来を歩んでいく。


こうだといいな。

こうなるといいな。

どうせ、6年やめてもまた吸っちゃったじゃないか。

うるさい、黙れ。

そうやって、ネガティブな気持ちでチャレンジしようという気さえ起きなくなって、

体は食べたもので作られる。

心は、聞いた言葉、読んだ言葉で作られる。

未来は、話した言葉、書いた言葉で作られる。

ならぱ、ポジティブな言葉で満たしていくしかないじゃないかー。