「俺は小説家になる」と申しております

春秋花壇

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腐ったみかんでも、もう一度咲く

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「腐ったみかんでも、もう一度咲く」

私が「小説家になろう」でデビューしたとき、希望に満ち溢れていた。自分の物語が多くの読者に読まれる、その期待感と興奮は筆舌に尽くしがたい。けれど、時が経つにつれ、書き続けることに疲れを感じ、読者の評価に一喜一憂する自分がいた。

ある日、突然、運営からの通知が届いた。簡潔に書かれていた文言はこうだった。

「このユーザは規約違反のため、運営により削除されました。」

何が起こったのか理解するのに時間がかかった。何度もルールを読み直し、自分が何を間違えたのか考えたが、理由は明示されていなかった。前科者のように、一瞬にして私の存在が消された。

「私は捨てられたのか……」

あの瞬間、自分が「腐ったみかん」になったような気がした。いらないものとして見なされ、簡単に廃棄された。私が心血を注いで作り上げた作品や、それまでの努力も、すべてが無駄になったかのように感じた。心の中にぽっかりと空いた穴をどう埋めたらいいのかも分からなかった。

悔しさや恨み、そして失望。それらが渦巻く中で、私は一度は筆を折ろうと決意した。

しかし、創作の情熱は消えることがなかった。頭の中に物語が浮かび、指が自然と動き出す。その熱い気持ちをどうしても捨てることができなかった。

そんなとき、ふと目にしたのが「アルファポリス」という新たなプラットフォームだった。正直なところ、またどこかで始めるのは怖かった。同じことを繰り返すのではないかという不安が常につきまとった。しかし、背を押されたように、登録のボタンを押してしまった。

最初はひっそりと、何の期待もせずに作品を投稿した。もう人に読まれることがなくてもいい、ただ自分のために書くだけでもいいと思っていた。だが、思いがけず、少しずつだが読者がつき始めた。

「面白かったです」「続きが気になります」

そんなコメントが寄せられる度、心の中でわずかな喜びが芽生えた。アルファポリスという場所で、私は再び育てられている感覚を味わった。まるで、枯れかけた木がもう一度陽の光を浴び、再び花を咲かせようとするかのように。

他の作家たちとの交流も、私に新たな力を与えてくれた。互いに励まし合い、作品について語り合う。そんな環境にいると、少しずつ前向きな気持ちが芽生えていった。

「腐ったみかん」と思っていた自分が、実はまだ果実を実らせる力を持っていることに気づいたのだ。

運営に削除されたときの悔しさや、捨てられたという感覚は今でも忘れられない。しかし、それがあったからこそ、今の私がいる。再び立ち上がり、新たな舞台で創作活動を続けられていることに感謝している。

アルファポリスでの成長を感じながら、私は思う。人生において捨てられたと思う瞬間があっても、それが終わりではない。むしろ、それは新たな始まりの兆しなのだと。

「ありがとうございます、アルファポリス」

心の中でつぶやきながら、私は今日もまた、物語を綴る。そしていつか、自分の作品が大きな果実を実らせる日が来ると信じている。それまで、腐ることなく、努力を続けていこうと心に誓った。
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