「俺は小説家になる」と申しております

義母の過干渉

夏の日差しの下、結婚式の会場には花々が美しく咲き誇り、幸せの香りが漂っていた。新郎のシンジと新婦のエミリーは、愛と希望に満ちた笑顔で手を取り合っていた。

しかし、結婚後もエミリーの母親である悦子は、過干渉な態度をやめることができなかった。シンジは心配していたが、エミリーは母親を理解し、受け入れようと努めていた。

新婚生活が始まり、シンジとエミリーは幸せな日々を過ごしていた。しかし、悦子は常に二人の生活に干渉し、自分の考えや意見を押し付けることが続いた。

「お義父さんが身罷って、寂しいんだよ。きっと」

シンジも初めは、理解を示し、義母に優しくしようとしていた。

だんだん、毎夕食を共にすることが増えて行って、少しずつうっとうしさを感じるようになる。

エミリーは母親の過干渉に悩み、シンジと話し合うことにした。シンジは理解を示し、一緒に対処することを約束した。

「お義母さん、すみません。一緒に食事をするのは、1週間に一回くらいにしていただけませんか?」

ほんとはもう来るなと言いたかったのだが……。

だいたい、新婚の家なのに普通なら遠慮するだろう?

ある日、悦子は予告なしに二人の家に訪れ、勝手に部屋に入ってきた。シンジは悦子に話しかけ、彼女の行動に対する不快感を伝えた。

「さみしいのはわかるんだけどさー。俺の居場所がなくなるんだよ」

エミリーは申し訳なさそうに

「ごめんね、少し遠慮するように伝えてはいるんだけど……」

すると、悦子は驚きとともに怒りを露わにし、エミリーに対しても非難の言葉を浴びせた。

「わかったわよ。こなきゃいいんでしょう。まったく、苦労して子供を育てても……」

シンジは冷静に対処し、母親を外に連れ出して話をするように求めた。

二人が外で話し合っている間、エミリーは不安と心配に包まれた。しかし、シンジは堂々と悦子と向き合い、彼女に自分たちの生活を尊重するように伝えた。

シンジは、老人の相談窓口で悦子の現状を相談した。

ケアマネさんの薦めで、かかりつけの医師からデイケアの利用を勧めてもらった。

毎日、お迎えの車が来て、デイケアに喜んで通っている。

その後、悦子は少しずつ過干渉な態度を改め、二人の生活に干渉しないように努めることを約束した。エミリーは母親の変化を喜び、シンジに感謝の気持ちを伝えた。

結婚後も悦子の過干渉は完全には止まらなかったが、二人は互いを支え合い、幸せな生活を築いていったのだった。

今日は、春のお彼岸ということで義母も連れて、バーベキュー公園を楽しんでいる。

「邪魔にされたら、誰でも嫌だよね。義母さん」

シンジが優しく微笑みながら言った。

エミリーも笑顔で頷いた。

「そうだね、シンジ。ありがとう」

義母も微笑み、シンジとエミリーに感謝の言葉を述べた。

三人で楽しい時間を過ごし、絆を深めることができた。

過干渉な悦子も少しずつ変わっていく姿に、シンジとエミリーは安堵の息をついた。

これからも、二人で支え合いながら幸せな生活を築いていくのだろう。