「俺は小説家になる」と申しております

独居老人のつぶやき 4 ペドフィリア予備軍

「うううう、さむっ」

肩を寄せて、首をすくめてぶるぶると震えるふりをする。

誰もいないのに何をやってるんだか。

そういえば、最近、独り言が増えた。

そりゃあそうだ。

誰もいないんだから。

しゃべる相手は、週に1度のヘルパーさんと週に2度の訪問看護。

誰ともしゃべらないよりはましなんだろうけど。

今日から最後の節季、大寒だ。

週末は、都内でも雪が見られるかもしれない。

長靴あったかな?

雪かき用のスコップはどうしよう?

去年は確か、塵取りで代用したんだよな。

雪は大好きだけど、溶け始めのべちゃぺちゃが嫌だ。

残雪が固まって黒くなっていつまでも残っているのも醜い。

田舎だったら、根雪になってその上に何度も雪が積もるんだけど……。

毎年、熱中症で亡くなる方と同じくらいの人が低体温症で命を落とすという。

今まで以上に、健康には気を付けたい。

最近、お風呂に入っていてもすぐのぼせるんだよな。

ちょっとゆっくりなんて思って、湯船に浸かっていると出るころには

フラフラのドキドキになっていたりする。

慌てて、足と手を水で冷やすのだが。

年を取ると睡眠にも問題が出てくる。

夜中の2時ころ目覚めてしまったり、なかなか眠れなかったり。

寂しくて空しくて、死んだときなんてどうでもいいから、生きている今、

『夜伽』が欲しいと思ってしまう。

そして、なぜかわたしの場合、その対象が幼女だった。

まぁ、若いころからロリータ・コンプレックスで、

成熟した女性やぴちぴちの女子高生よりも

3～12歳くらいを気が付くと目で追っていたりしたのだが、

この前、前の公園にいた女の子と遊んでいて、

おまわりさんに引っ張られてから、私はものすごく注意するようになった。

この年になって、刑務所暮らしなんて洒落にもならない。

わたしの常識は、あなたの非常識。

わたしは、彼女たちに性的興奮を覚えているのだろうか。

欲情を満たそうとしているだろうか。

いや、そんな馬鹿な。

断じてそのようなことはない。

だけど、頭の中でたまに一緒にお風呂に入ったら楽しいんだろうなとか

一緒に眠れたら、寒い夜も猫のように温め合っていい感じなんじゃないかくらいは思ってしまう。

ネットで検索すると、

小児性愛（しょうにせいあい）とは、幼児や小児（通常13歳以下）を対象とした性的嗜好や性愛のことです。類義語には、小児愛（しょうにあい）、児童性愛（じどうせいあい）、婉曲的に幼児好き（ようじずき）などがある。

そこまでひどくはないよと言いたいのだが、危険な香りがするのでそのようなことをなるたけ考えないで済むように、忙しくすることにした。

暇だからろくでもないことばかり考えるんだと思ったのだ。

いつもとは違う安い八百屋に行って、1本100円の大根を皮も向かず面取りもせず、百姓料理のようにタンタンタンと輪切りにし、ことこと煮込んでみた。
箸がすっと通るようになったので、同じ店で買った塩昆布を入れてみる。
いやいや、おいしさは値段じゃないねー。

大根がこんなに甘いとは知らなかったよ。
煮崩れることもなく、やわらかく火が通って、口の中でほろりと溶けていく。
皮が舌に残るかと思ったが、透明感を帯びた大根は素直に上あごと下あごの間にとろけていった。

魚屋さんから買ってきたニシンも100円で、漁師さんがかわいそうだと思うくらい大きくて立派。
残念ながら、子はいなかったが淡白な味わいが醤油をどぱどばかけたくなるのは、納得がいかなかった。
食べなれてないから?品のいいお味だから?
もしかしたら、馬鹿舌になってるのかもしれない。
コンビニ弁当やファーストフードや袋ラーメンばかり食べているからなー。

アジやサバとはまた違った食感が楽しめて、ご満悦。

こうして死ぬまで、暇つぶしをしていくのかな?

蕗味噌と菜の花の辛し和えが食べたい。

とりあえず、命を頂いて命を紡いでいく。

ありがとうございます。