「俺は小説家になる」と申しております

かさぶたをはぐような快感

お母さんに頼まれて、近所の肉屋にお使いに行った。

夕方の忙しい時間のせいなのか、人が結構並んでいた。

肉屋のご主人は、注文を聞いて、肉を計ってビニールに入れて清算してワンオぺで仕事をしてる。

そばにいる小太りの人のよさそうなおばさんは、手を止めてにこやかな世間話をしてる。

「わたし、かさぶたはぐのが好きなのよね」

前後の話が見えない。

その言葉だけが私の心に残った。

(かさぶたをはぐ……)

帰り道、はいだかさぶたはどこに行くんだろう?

と、想像した。

わたしはそれっきり、そのお店で肉を買うことはなくなった。

はいだかさぶたが、買ったお肉の中に入っていそうだったから……。

冬の寒い日、私は公園で遊んでいた。滑り台で滑ったり、ブランコでブランコをしたり、雪だるまを作ったりして、楽しく遊んでいた。

そのとき、私は転んでしまった。膝を擦りむいてしまい、痛くて泣きそうになった。でも、すぐに立ち上がって、家に帰った。

家に帰って、母に傷を見せると、母は傷口を消毒して、絆創膏を貼ってくれた。絆創膏を貼った後、母は言った。

「絆創膏をはがすときが、一番痛いんだよ」

私は、母の言葉を思い出しながら、絆創膏をはがすのを楽しみにしていた。

次の日、絆創膏をはがした。絆創膏をはがすときは、少し痛かったけど、すぐに痛みはなくなった。そして、私は、傷口から白いかさぶたが見えていることに気がついた。

ふと、肉屋のおばさんを思い出した。

私も、かさぶたをはぐのが大好きだった。かさぶたをはぐときは、少し痛いけど、その痛みは、何かを成し遂げたような、爽快な気持ちを与えてくれる。

私は、かさぶたをそっと剥がした。かさぶたが剥がれたとき、私は、思わず声を上げてしまった。

「うわぁ、気持ちいい！」

かさぶたをはぐと、傷口が赤く見える。でも、それは、傷が治っていく過程なのだ。かさぶたをはぐことで、傷は、新しい皮膚に生まれ変わっていく。

私は、かさぶたをはぐたびに、新しい自分になるような、そんな気持ちになる。

それから、私は、かさぶたができても、すぐにはがさないようにした。かさぶたが、完全に乾いてから、そっと剥がすようにした。

そうすることで、かさぶたをはぐときの痛みが、より気持ちよく感じられるようになった。

ある日、私は、転んで、足の指を切ってしまった。指先から血が流れ出てきて、私は、痛くて泣きそうになった。

母は、指先を消毒して、絆創膏を貼ってくれた。絆創膏を貼った後、母は言った。

「この絆創膏は、少し大きいから、かさぶたができるまで、しばらくはがさないでね」

私は、母の言葉を聞いて、少し安心した。

かさぶたができてから、しばらく経ったある日、私は、かさぶたをはがすことにした。

絆創膏をはがすと、かさぶたが、指先にしっかりとくっついていた。私は、かさぶたをそっと剥がした。

かさぶたが剥がれたとき、私は、思わず声を上げてしまった。

「うわぁ、気持ちいい！」

かさぶたをはぐときの痛みは、いつもと同じだった。でも、その痛みは、これまでの痛みとは、少し違った。

これまでの痛みは、ただの痛みだった。でも、今回の痛みは、新しい自分になるための痛みだった。

私は、かさぶたをはぐことで、新しい自分に生まれ変わったような、そんな気持ちになった。

私は、かさぶたをはぐたびに、新しい自分に生まれ変わっていくような、そんな気持ちになる。

これからも、私は、かさぶたをはぐことで、新しい自分になるような、そんな経験をしていきたいと思う。

なんだか、背筋がぞくぞくしますよね。

自虐?

かさぶたは、傷の表面が乾くことで傷の表面の細胞が死んでできるものです。

かさぶたの下にはゼリー状の液がたまり、この液の中で細胞の分裂が盛んになって傷は治っていきます。

しかし、かさぶたは細菌を通してしまうことが欠点で、傷が深いと治るまでに時間がかかり、そのうちかさぶたの下で細菌が増殖して感染してしまうのです。

だから、そーとそーと自然にはがれるまで待ちましょう。

痛痒くても気になっても我慢しましょう。