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姥捨て山
しおりを挟む姥捨て山(うばすてやま)とは、棄老伝説に材をとった民話。大きく「枝折り型」と「難題型」、それらの複合型に分けられる。
枝折り型
ある国の殿様が、年老いて働けなくなった者は役に立たないから山に捨てよという非情なお触れを出す。ある家でもお触れに逆らえず、息子は泣く泣く老親を山に捨てようとするが、結局捨てることができず、密かに家の床下にかくまって世話をする。やがて、殿様は老親の知恵と助言によって難局を乗り越え、老親を讃えて山から引き上げ、再び臣下として仕えさせるという話。
難題型
ある国の殿様が、年老いて働けなくなった者は役に立たないから山に捨てよという非情なお触れを出す。ある家でもお触れに逆らえず、息子は泣く泣く老親を山に捨てようとするが、結局捨てることができず、密かに家の床下にかくまって世話をする。やがて、殿様から老親に難題が出され、老親がその難題を解き、殿様を助けることにより、老親の知恵と助言を重んじる殿様が、お触れを撤回するという話。
複合型
枝折り型と難題型の要素を併せ持つ話。
姥捨て山の伝説は、日本各地に残されており、その起源は古く、平安時代以前にまでさかのぼるとされています。姥捨て山の伝説は、高齢者に対する差別や偏見を反映したものであると考えられています。しかし、一方で、老親の知恵と助言によって、難局を乗り越えるという話も多く、高齢者の尊厳や価値を再認識させるものであるとも言えます。
姥捨て山の伝説は、現代においても、高齢化社会の進展や、核家族化の進展などによって、高齢者に対する見方が変化する中で、再び注目を集めています。
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