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雪のふるまち

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空からふわりふわりと雪が降りてくる。

泡雪・淡雪・沫雪(あわゆき)、全部あわゆき。

軽くてふわふわしててあっという間に降り積もり、何事もなかったかのように溶けていく。

道は、シャーベット状になりじゅるじゅるで歩きずらいったらありゃしない。

それでも、私はこの初雪が嬉しくて子犬のようにうたかたの夢のような雪景色を楽しんでいる。

暖炉のぱちぱちと音を立てて燃える揺らめく炎を眺めながら、遠い昔を思い出していた。

ある雪の降る夜、一人の少女が、街を歩いていた。少女の名前は、さくら。彼女は、両親を亡くし、一人で生きていくことを決意したばかりだった。

さくらは、寂しさと不安を抱えながら、雪の街を歩いていた。彼女は、どこに行けばいいのか、何をすればいいのか、わからずにいた。

そんなさくらの前に、一人の男が現れた。男は、さくらを見て、声をかけた。

「寒いだろう。一緒に歩こう。」

男は、優しい声で話す、年配の男性だった。さくらは、男の言葉に、ついついついていくことになった。

男は、さくらに、いろいろな話をしてくれた。自分の人生のこと、街のこと、そして、雪の街の魅力を教えてくれた。

さくらは、男の話に、次第に心を開いていく。男も、さくらの話を、優しく聞いてくれた。

二人は、雪の街を歩きながら、話に花を咲かせた。夜が深まるにつれて、雪はますます激しく降り始めていた。しかし、二人は、そのことにも気づかず、話に夢中になっていた。

やがて、二人は、とある公園にたどり着いた。公園は、雪で真っ白に覆われていた。二人は、公園のベンチに座り、雪景色を眺めた。

さくらは、初めて見る雪景色に、心を奪われた。彼女は、男に言った。

「こんなにきれいな雪景色は、初めて見ました。ありがとうございます。」

男は、さくらの笑顔を見て、嬉しそうに言った。

「よかった。雪の街には、こんなきれいな景色もあるんだよ。」

二人は、しばらく雪景色を眺めた後、別れた。男は、さくらにこう言った。

「また、どこかで会えるかもしれない。その時は、また話そう。」

さくらは、男の言葉を胸に、公園を後にした。

さくらは、男との出会いを忘れることができなかった。男の優しさと、雪の街の美しさが、彼女の心に深く刻まれた。

さくらは、男との再会を願いながら、街を歩き続けた。


そう、あれから何度も雪が降って、たくさんの時が流れていった。

あの時、名前も知らなかった男の人はなぜか今、私の夫になっている。

誰の足跡もない新雪を踏みしめるのがわたしたちの縁結び。

二人の後ろには二人の足跡がくっきりと残っていく。

ずーと足跡をたどるとなぜか一人分の足跡しかない時もあった。

そう、あれはきっとあなたが私をおぶってくれた時。

積もった雪(積雪)を分類すると、「新雪」「こしまり雪」「しまり雪」「ざらめ雪」の4つに大きく分けられるという。雪が大好きなのに、雪のことを何にも知らないわたしに、あの日のように雪道を散歩するたびに少しずつ、いろんなことを教えてくれる。

「ちょっとお値段の張るティッシュを使い始めたら、普通の物が固くて使えなくなっちゃったね」

って二人目を細めながら。

小さな小さな贅沢を楽しみながら。

愛と感謝とリスペクト(respect)。

お慕い申しております。ぽっ。
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