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バビロン捕囚からエルサレム再建までの道のり

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バビロン捕囚からエルサレム再建までの道のり
バビロン捕囚における信仰の試練

バビロン捕囚期間中、イスラエル人は信仰を試される様々な出来事に直面しました。シャデラク、メシャク、アベデネゴは、ネブカドネザル王の金像を崇拝することを拒否したため、火の燃える炉の中に投げ込まれました。しかし、神は彼らを奇跡的に救い出し、王に彼らの信仰の強さを示しました。

ダニエルもまた、ダリウス王の命令に従わなかったため、ライオンの穴に投げ込まれました。しかし、神はライオンの口を塞ぎ、ダニエルを守りました。これらの出来事は、神の力と忠実な者たちへの保護を力強く示しています。

ペルシャ王クロスによる解放と帰還

70年間のバビロン捕囚生活が終わりを迎えた時、ペルシャ王クロスはイスラエル人の帰国を許可しました。彼らは故郷エルサレムへと喜び勇んで帰還しました。

神殿の再建と中断

帰国後すぐに、イスラエル人は荒廃した神殿の再建に取り組み始めました。しかし、彼らの作業は敵対勢力によって妨害され、一時的に中断を余儀なくされます。

神殿の完成

困難を乗り越え、イスラエル人はついに神殿の再建を完了します。それは、帰国から22年後のことでした。完成した神殿は、彼らの信仰と回復の象徴となりました。

エズラの帰還と神殿の献呈

神殿完成から47年後、祭司であり律法学者でもあるエズラは、神殿をさらに美しくするためにエルサレムへ帰還します。彼は、民に律法を教え、神への礼拝を復興することに尽力しました。

ネヘミヤの指導によるエルサレム城壁の再建

エズラの帰国から13年後、ネヘミヤはバビロンの王宮に仕えていましたが、エルサレムの城壁が破損していることを知り、心を痛めます。彼は王の許可を得てエルサレムへ赴き、民と共に城壁の再建に取り組みました。

5部構成の歴史書

聖書の5部構成のうち、この時代は第5部にあたり、バビロン捕囚からネヘミヤによる城壁再建までの152年間の歴史が扱われています。

この時代から学ぶこと

バビロン捕囚からエルサレム再建までの時代は、イスラエル民族にとって試練と希望の時代でした。神への信仰と団結によって困難を乗り越え、故郷を復興した彼らの姿は、私たちに勇気と希望を与えてくれます。

参考文献

エズラ記
ネヘミヤ記
エレミヤ書
ダニエル書
ハガイ書
ゼカリヤ書
その他

バビロン捕囚は、イスラエル民族の歴史において重要な転換点となりました。
神殿の再建は、彼らの信仰とアイデンティティの回復を象徴する出来事でした。
エズラとネヘミヤの指導は、イスラエル民族の復興に大きな役割を果たしました。
この時代から、私たちは信仰の大切さ、困難に立ち向かう勇気、そして団結の力について学ぶことができます。
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