僕はもふもふのジュリアーノ

春秋花壇

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あなたが好き

あなたが好き　田中康(たなかやすし)

あなたが好き　片山由希(かたやまゆき)

あなたが好き　花沢類(はなざわるい)

あなたが好き　鎌田さゆり

あなたが好き　単価は安い

あなたが好き　中山敦(なかやまあつし)

あなたが好き　高屋菜月(たかやなつき)

あなたが好き　タナカカツキ

あなたが好き　ハタハタ寿司

あなたが好き　ママハハブギ

あなたが好き　マーラヤマウチ

あなたが好き　中山うり

あなたが好き　中澤祐二

あなたが好き　早坂優希

あなたが好き　俵小百合

あなたが好き　南原達樹

あなたが好き　原田菜月

あなたが好き　唐川侑己(からかわゆうき)

あなたが好き　ナンバンカラスウリ

ヤタガラスに　あなたが好き

マサラタウンに　あなたが好き

腹が立つに　あなたが好き

荒川区に　あなたが好き

ヤマンバギャルに　あなたが好き

馬鹿な奴に　あなたが好き

若葉マークに　あなたが好き

花が咲くに　あなたが好き

嘲笑うに　あなたが好き

カバーガラスに　あなたが好き

蟠るに(わだかま)　あなたが好き

あなたが好き　濱田岳に

あなたが好き　アッカーマン関数に

あなたが好き　ガンガンヴァーサスに

あなたが好き　ハワー・マハルに

あなたが好き　バカガラスに

あなたが好き　パッタダカルに

あなたが好き

僕はもふもふのジュリアーノ。マルチーズなの。

かつてママに飼われていた。

今はお空のお星様。

ママを守るためにそばにいる。

MCバトルの人たちはすごい。

もともと、ママは、ユーモアのセンスがうちわがまったくない。

韻を踏むとダジャレの違いはようやくわかってきたのだが、

そのどうしようもないダジャレさえ出てこなかった。

せいぜい、ママが言うのは。

「頭痛が痛い」

あうち。

庭のお花の上に、

枯葉がつもり、汚らしい。

ママは、それを片付けなきゃと思いながら、

体がだるくて、やる気がしなかった。

彼のことで頭がいっぱいみたい。

ママはね、解離性健忘ですぐに忘れてしまうから、

人から愛された記憶がないのかもしれない。

パパさんは、ママをとても大切にしていたと

子供たちはいう。

でも、ママには愛された記憶がないのだろう。

むしろ、落胆させてしまったことや、

叱られたことばかりを覚えている。

人間の記憶って不思議だよね。

たとえば、ママはアルコール依存症で

お酒が止まらなかったとき、

お米を研いだのにスイッチを入れ忘れたことがあった。

「飯も炊けないのか」

それを聞いた少年は、

あわててママのために毎日、ご飯を炊き始めた。

この事件だけ見ても、

パパさんがママと一緒にご飯を

食べようとしていたのが良くわかるのに、

ママが覚えているのは、

叱られたことだけ。

そして、ママをかばって

少年が毎日ご飯を炊いていたことさえ

忘れているのだ。

ママは、きっと他の誰よりも

愛されていたと思う。

近所の人からも、

でも、ママはその愛に答えられない自分を

許せなくて、誰からも愛されなかったと

自分の記憶を塗り替えたのだろう。

今は、愛することができるんだから、

ちゃんと、プレゼントできるんだから、

安心して愛されたことを覚えていられるかな。

彼は、昨日の夕方、

「大好きだよ」

って言ってたもんねー。

だから、きっともうすぐ元気になる。

ほーら、ラジオ体操を始めたよ。

庭仕事が終わって、青年に抱き着いたら、

青年は冷たくて飛び上がった。

「うわーー。外、そんなに寒いんだ?」

子供の頃なら、彼のおなかに手を入れて、

大はしゃぎるんだろうけど、

そんなこともできず、ちょっと寂しかった。

青年は、暖炉の前でゆり椅子を動かしながら

居眠りを始めた。

「ちゃんと寝たほうがいいよ」

「わかったわかった」

そして、また居眠りを始める。

いつから、こんなに言うこと聞かなくなったんだっけ。

小さい頃は、素直に

「はい」

といって、動いていたのに。

人間は、自分の考えを持つと、

進歩するのではなく、後退していく動物なのかな。

お嬢ちゃんと、ビーフステーキを作ることにした。

ニンジンをゆでて、バターと砂糖で甘煮。

いんげんとピーマンと、アスパラはさっと炒める。

お肉は、蜂蜜と玉ねぎのすり下ろしたものに漬け込んで、

食べる前に焼く。

オーケー。

青年を起こしたが、

「わかったわかった」

と、言ってまた眠ってしまった。

そういえば、彼はお母さんに呼ばれると、

小説を書いてようが、ゲームをしてようがすぐに行く。

青年のように、パソコンの前で動画を作り続けるとか

全くなかった。

「どうしたら、そんなすなおに子に育つのかしら」

今度、彼に聞いてみよう。

うふふw

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