陽だまりの家

母子家庭の母：うつ病と戦い、希望を見つける物語

主人公　サクラ　25才
5歳の長女ハル、3歳の次女ヒナ、1歳の三女ミク

母子家庭の母：うつ病と戦い、希望を見つける物語

第一章：休みなく続く日常

朝目覚めると、今日も始まる。子供たちの朝食を作り、弁当を用意し、学校へ送り出す。家事、育児、仕事と、息つく暇もない。それが、母子家庭で暮らす母親たちの日常だ。

第二章：孤独と疲労

夫と別れた後、一人で子供たちを育ててきた。経済的な不安、周囲からの偏見、そして何よりも、孤独と疲労が彼女たちを襲う。

第三章：うつ病の影

休みなく続くストレスは、いつしかうつ病という形で現れる。無気力、睡眠障害、食欲不振、そして生きる希望を失ってしまう。

第四章：それでも前に進む

それでも、彼女たちは子供たちのために前に進もうとする。どんなに辛くても、子供たちの笑顔を見れば、力が湧いてくる。

第五章：支えとなる存在

そんな彼女たちの支えとなるのは、子供たちだけではなく、周囲の人々だ。家族、友人、地域の人々が、様々な形で彼女たちを支えてくれる。

第六章：希望の光

少しずつ、少しずつ、彼女たちはうつ病の症状を克服し、希望を見つけていく。自分自身を大切にし、周囲の人々に助けを求めることで、新たな人生を歩み始める。

第七章：社会へのメッセージ

この物語は、母子家庭で暮らす母親たちの日常と、彼女たちが抱える様々な困難を描いています。

第八章：理解と支援の必要性

また、この物語は、母子家庭に対する理解と支援の必要性を訴えています。社会全体で、母子家庭の母親たちが安心して子育てできる環境を作っていくことが重要です。

第九章：希望の未来

母子家庭で暮らす母親たちは、決して一人ではありません。彼女たちには、周囲の人々の支えと、希望の未来があります。

この小説は、母子家庭で暮らす母親たちの苦悩と希望を描いた物語です。

また、この小説は、母子家庭に対する理解と支援の必要性を訴えています。

母子家庭で暮らす母親たちが、安心して子育てできる社会の実現に向けて、多くの人が考えるきっかけを与えられたら幸いです。

以下、特に印象に残った点です。

母子家庭で暮らす母親たちの日常のリアルな描写。
うつ病という病気と戦い、希望を見つける過程。
周囲の人々の支えと、社会へのメッセージ。
この作品は、多くの人に読んでいただきたい、素晴らしい作品だと思います。


***

こんなだったらいいね。

1日だけ、子供を預かってくれるところがあって

ゆっくり眠れたらいいのにな。

サクラは、うつ病の治療のため仕事をしているわけではない。

子供たちを保育園に入れているわけでも、幼稚園に行かせてるわけでもない。

だから、時間に追われることも仕事でくたくたになっているわけでも

ママ友との付き合いに悩んでいるわけでもない。

夫が身罷った後、ただ親子仲良く一緒に暮らしているだけ。

なのに、時たまやっぱり死にたくなってしまう。

背中に一トンくらいの鉄板を張られたような感じがする。

後頭部からうなじにかけて、テグスでがんじがらめになってるような違和感がある。

目の前にギザ技サの歯車が回り、強い頭痛に襲われ、息をすることさえ頭に響く。

閃輝暗点。

子供が楽しそうに話しかけてくれても、返事をすることさえできなかったりする。

そして、強い精神薬のせいで、大好きなお花が咲いても

「だからら如何したの?」

と、氷の心は反応しない。

それでも、最近は、空腹感も満腹感も戻ってきたから、

「おなかすいたね」

「おいしいね」

の言の葉にも、共感できるようになった。

前は、子供たちは、

「さっき食べたばかりでしょ?」

と、叱られるのが怖くて

素直にお腹すいたと言えなかったようだ。

そんなことをお洗濯物を干しながら考えていると、

5歳の長女ハルが、

「ママ、調理パンと飲み物を買ってほしいの」

と、珍しくおねだりしてきた。

「お店が開いたら買い物に行こうか」

「うん」

まだ3人の子供たちが小さいから、お買い物に行くのもすごく時間がかかるし大変。

車でもあれば、すっと行って帰ってこれるんだろうけど、生活保護ではそれもままならない。

そして、日用品まで入れると膨大な荷物の量で、

前後に子供を乗せて自転車で行って帰ってくるのは至難の業なのだ。

そんなサクラを見て、神の助けなのか。

ここの所、子供一人のつき、5万円の給付金が度々出ているのだが、

そのお金で動物園に行ったり、水族館に行く心のゆとりがないのだ。

夫が生きている時には、車で出かけられたし、子供も2人だった。

な～んて、ぶつぶつないものねだりをしても仕方ないのだ。

何とか、このくたびれ果てた体と心をどうにかしないと。

買い物から帰ってきて、荷物を整理して、発泡スチロールの中には、

ハルが入れた調理パンが運ばれていく。

「ハルちゃん、どうしてそこに入れるの?」

「いいいのいいの」

「?」

「ママにねー、お願いがあるの」

「なーに」

「ゆっくり一人でお風呂に入って、少し寝てください」

「はーーー?」

「ママ、くまできてるよ」

「ママ、寝てもいいの?」

「(((ｕдｕ*)ｩﾝｩﾝ、食べるもの箱の中に入れたし、大丈夫だよ」

5歳の子に任せて、寝るなんてできないと思ったけど

自殺したいくらい、気分は落ち込んでいたから、

とりあえず一人でお風呂に入ることにした。

いつもは3人の子供のお世話でゆっくり湯船に浸かることもできなかった。

お湯を多めに張って、ハルが入れてくれた乳白色の入浴剤を入れて、

ザブ―ン。

風呂桶からお湯が温泉のように流れ出す。

この上ないリッチな気分。

小鳥のさえずり、小川の流れ

ああ、癒しの音が心に染み入ってくる。

ゆっくりと目をつむって、深呼吸をする。

「ありがとう、ハル」

「ありがとう、ヒナ」

「ありがとう、ミク」

子供たちにお休みをもらったので、お風呂上りにビール。

枝豆は、みんなで食べる。

飲み終わると、みんなはお絵描きを始めた。

私は隣の部屋で電気を消して、音楽を聴きながら、深い眠りに入っていく。

5時間後、生まれ変わったようなさわやかさに目を覚ました。

「お目覚めは?」

これなら、もう少し頑張れるかな?