陽だまりの家

幸せな朝

幸せの朝
陽射しが優しく差し込む朝、4人家族の平穏な日常が始まろうとしていた。母、サクラ(25才)は3人の子供たち、5歳の長女ハル、3歳の次女ヒナ、1歳の三女ミクの朝食の準備に追われていた。

「ハル、お皿持ってきてくれる？」

「はい！」

元気いっぱいに返事をするハルは、食器棚からカラフルなお皿を4枚取り出し、テーブルに並べた。

「それではお祈りします。天にいらっしゃる私たちの優しいお父様、今日もあなたからの愛をたくさん受けて、ご飯を食べることができます。いつも本当にありがとうございます。それでは、いただきます。イエス・キリストのとうといお名前を通して。アーメン」

3人の子供たちも手を合わせ、目をつむってお祈りに賛同している。

「いただきます」

ヒナはミクのお世話係。ミクがこぼさないように、上手にスプーンでヨーグルトを食べさせている。

「ヒナ、ありがとうね。ミク、上手だね」

サクラは微笑みながら、2人の頭を優しく撫でた。

テーブルの上には、大根と人参の切れ端を水耕栽培したタッパーが乗っている。

ねぎも水を入れたコップに突っ込んである。

それらが色鮮やかに伸びて、ヒナはつんつんするのが好きだった。

「ツンツン」

なぜか口をアヒルのようにとがらせて

「つんつん」

鳥がついばんでいるところでも想像しているのだろうか。

朝食後、サクラは子供たちを公園に連れて行く。ハルはブランコが大好きで、高く空に揺られながら「キャッキャ」と声を弾ませている。ヒナは砂場で小さな山を作って遊んでいる。ミクはサクラの膝の上で、絵本を興味深そうに眺めている。

公園で思いっきり遊んだ後は、図書館へ。サクラは子供たちと一緒に絵本を選ぶ。ハルは動物の絵本、ヒナはお姫様の絵本、ミクは色彩豊かな絵本を選んだ。

図書館で静かに絵本を読んだ後は、ランチタイム。サクラは子供たちと一緒にサンドイッチを作った。ハルはハムとチーズ、ヒナはツナマヨネーズ、ミクはバナナとジャムを選んだ。

午後は、家でゆっくり過ごした。サクラは子供たちと一緒に折り紙をしたり、お絵描きしたりした。ハルは上手に鶴を折り、ヒナは綺麗な花を描いた。ミクはクレヨンで自由に書きなぐっていた。

夕方、サクラは子供たちをお風呂に入れた。ハルとヒナは一緒にお風呂に入り、バシャバシャと水遊びを楽しんだ。ミクは小さな湯船で、気持ちよさそうに泡風呂に入っている。

お風呂から上がった後は、夕食の準備。サクラは子供たちと一緒にカレーを作った。ハルは野菜を切ったり、ヒナはご飯を炊いたり、ミクは混ぜるお手伝いをした。

夕食後は、家族みんなでテレビを見たり、ゲームをしたりして過ごした。ハルは得意のダンスを披露し、ヒナは歌を歌い、ミクはサクラの膝の上で眠りに落ちた。

眠る前、その日あった感謝できることをみんなで言い合って、拍手してる。

本当に楽しい幸せな家庭。

「ありがとうございます」

感謝と喜びで満ちている。

夫が1年前身罷った後、サクラは、その喪失感から重い気分障害になった。

今は、病気療養中で精神障碍者年金と生活保護で暮らしている。

いつの日か、回復して社会にお返しできたらいいな。

夜、子供たちを寝かしつけた後、サクラは一人静かに時間を過ごした。今日一日の出来事を振り返り、子供たちの成長を感じながら、幸せを噛み締めた。

4人家族の母子家庭。生活は決して楽ではない。それでも、サクラは子供たちと笑顔いっぱいに過ごす毎日を大切にしている。

子供たちの成長は、サクラにとって何よりも大きな喜びだ。子供たちの笑顔を見るたびに、サクラは幸せで胸がいっぱいになる。

サクラにとって、家族はかけがえのない存在だ。これからも、子供たちとたくさんの思い出を作り、幸せな家庭を築いていきたい。