春秋花壇

蟄虫坏戸(ちっちゅうとをとざす)

第四十七候　秋分　次候

蟄虫坏戸(ちっちゅうとをとざす)

9月28～10月2日頃

虫が隠れて土の穴をふさぐ


第四十七候：蟄虫坏戸（ちっちゅうとをとざす）について

意味と背景
「蟄虫坏戸」は、二十四節気の秋分の次候にあたる言葉です。

蟄虫（ちっちゅう）: 昆虫や小動物などの虫を指します。
坏戸（かいど）: 穴や戸をふさぐという意味です。
つまり、この候は、秋が深まり、虫たちが冬眠のために土中にもぐり込み、巣穴の入り口を土でふさいで冬ごもりをする様子を表しています。

自然の摂理と人間の暮らし
秋の深まり: 秋分を過ぎると、日に日に寒さが増し、冬が近づいていることを感じます。虫たちは、厳しい冬を乗り越えるために、早々と冬眠の準備を始めます。
生命の営み: 虫たちの冬眠は、自然の摂理として、生命が次の季節へと繋がるための大切な営みです。
人間の暮らしとの繋がり: 古来より、人々は虫たちの行動を自然の暦として捉え、生活に役立ててきました。虫たちが冬眠に入るということは、本格的な冬の到来を意味し、人々も冬支度を始める時期の目安となっていました。
様々な表現
文学作品: 古今和歌や俳句など、多くの文学作品で、虫たちの冬眠の様子が詠まれています。例えば、「虫の声」「秋の虫」といった言葉は、秋の季語として広く使われています。
現代生活: 現代では、都市化が進み、虫たちの生息環境が変化しているため、昔のように虫たちの行動を身近に感じられる機会は少なくなりました。しかし、自然観察や昆虫採集など、虫たちとの触れ合いを楽しむ人もいます。
まとめ
「蟄虫坏戸」は、秋の深まりと共に、自然界の生命が冬に向けて準備を進めている様子を美しく表現した言葉です。この言葉を通して、私たちは自然の摂理の素晴らしさや、生命の尊さを感じることができます。

この候に関連する俳句の例

虫の声　聞けば長夜を　忘れけり
鈴虫鳴く　秋の夜長を　友とす
枯葉舞う　冬の足音　近づきぬ
これらの俳句は、秋の静けさの中に響く虫の声や、冬の訪れを感じさせる情景を描いています。

いかがでしたでしょうか？

「蟄虫坏戸」について、さらに詳しく知りたいことがあれば、お気軽にご質問ください。

例えば、特定の虫の冬眠の方法や、この候に関連する風習などについてもお答えできます。
また、この情報を参考に、何か創作活動をしてみたいという方も、ぜひご相談ください。