春秋花壇

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玄鳥去(つばめさる)

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玄鳥去(つばめさる)

燕は空へ舞い上がり
秋の風に翼を広げる
軒下に残した巣は空っぽ
夏の記憶をそっと包み込む

春に訪れ、命を繋ぎ
さえずり響く日々を共にした
けれど、巡る季節は無情に
別れの時を告げていく

君の影を追いかけた日々
遠ざかる羽音は切なくて
残された静けさに
心だけが取り残される

けれど、知っている
再び春が来れば
君は戻ってくるだろう
変わらぬ巣へ、変わらぬ空へ

別れは巡る命の証
そして出会いもまた、その一部
燕が去り、冬が来ても
私たちの心には春が宿る

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