「二重の夜明け」

「二重の夜明け」

あっちにいかないでよ

あっちにいかないでよ
君の声はまだここに響いているのに
その瞳は遠く、見えない景色を彷徨ってる

風が吹いているの?
僕には感じない冷たさが、君を包んでいるの?
誰かが囁く声が、君を呼び寄せるの?

あっちにいかないでよ
君が描くその世界には、僕は触れられない
手を伸ばしても届かない、君のいる空

ここにいるよ、ここに
僕の声を聞いて、僕を見て
君のその手が、今にも消えてしまいそうで怖いんだ

迷わないで、帰ってきて
現実の中に君を待ってる人がいる
君を愛して、君を支えるこの場所で
いつでも君のためにドアを開けているから

あっちにいかないでよ
ここに、君がいるべき場所があるんだ
その心の奥深くで、僕たちは君を待っているんだ









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