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春秋花壇

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聖なる力に導かれて 12月28日

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「聖なる力に導かれて」

12月28日、土曜日。凍えるような寒さが身にしみる冬の午後、私は静かな部屋で一人、使い込まれた聖書を開いていた。今日もまた、エホバからの聖なる力を求めて、心を込めて祈りを捧げる時間が訪れた。窓の外では、冷たい風が木々の枝を揺らし、乾いた音が静かな部屋に微かに響いていた。

仕事に追われる日々の中で、正しい道を歩むことが時折難しく感じる。まるで暗い夜道を一人で歩いているように、誘惑や迷い、そして心の中の葛藤が、容赦なく私を試す。だが、聖書の言葉は私にとって、暗闇を照らす一筋の光であり、心の羅針盤だった。

「聖なる力に導かれて歩んでください。そうすれば,罪深い欲望のままに行動することは決してありません」(ガラ5:16)

その言葉が、今日の私には特に強く響いていた。私は、心の中でその意味を何度も反芻した。聖なる力を頂くことで、自分の中にある弱さや欲望という暗い影に打ち勝ち、光の中を、つまり正しい道を歩むことができるのだと、確信していた。そしてその力を得るために、毎日のように聖書を読み、集会に出席し、心を込めて祈りを捧げている。これらの行動は、日々の糧となり、私の心を静かに、しかし確実に力強く満たしていく。

この冬の午後も、窓から差し込む夕日の光が部屋をオレンジ色に染める中、静かに祈りを捧げた後、私は古くなったノートを開いた。それは、過去一年間の自分の歩みを振り返るための、個人的な記録だった。エホバとの友情を深めるために、自分がどのように努力してきたのか、その足跡を記したものだった。

今年、私は何度も誘惑に打ち勝てなかった。例えば、仕事で大きなプロジェクトを任された時、周囲の同僚が不正な手段で利益を得ているのを目にし、私も同じようにすれば楽に成功できるのではないかという誘惑に駆られた。気持ちが激しく揺らぎ、心の中で罪深い欲望に屈しそうになった。しかし、その時、ふと頭に浮かんだのは、「真実の道」について書かれた聖句だった。私は、エホバの力を信じ、必死に祈り続けた。すると、心が落ち着きを取り戻し、正しい道を選ぶことができた。後日、ある集会で、親しい兄弟姉妹から「あなたはいつも正直で、信頼できる人だ」と励ましの言葉を受けた。その言葉は、まるでエホバからの直接の励ましのようだった。「あなたは正しい道を選んだのだ」と、エホバが私に語りかけているように感じられ、私は再び力強く立ち上がることができた。

集会に出席することも、私の心の糧となっていた。集会で歌われる賛美歌の力強いメロディー、兄弟姉妹たちの熱心な祈りの言葉、聖書に基づく温かい話。それらはすべて、私の心を温かく照らし、エホバとの繋がりを強く感じさせてくれた。あの日も、集会後に兄弟姉妹たちと交わした、何気ない会話の中に、エホバの愛と力を感じることができた。互いに支え合い、励まし合うその瞬間に、私は決して一人ではないことを、心から実感した。そして、この霊的な家族との絆が、私を強くし、正しい道を歩む力を与えてくれるのだ。

「自分の弱さを克服できるよう助けてください」と、心を込めて真剣に祈ることで、私は確かに聖なる力を、少しずつ得ることができた。以前は、欲望が頭をもたげると、それに抗うことができず、心が大きく乱されていた。しかし、祈りを通して、欲望に抵抗できる力が湧いてきた。もちろん、完全に欲望を克服できたわけではない。しかし、少なくとも私はその欲望に振り回されることなく、冷静に、そして落ち着いて対処できるようになった。そして、その小さな、しかし確かな変化が、私にとって、大きな霊的成長を意味していた。

夜が深まると、窓の外の街並みは静寂に包まれ、私は再び聖書を開いた。その時、ふと心に浮かんだのは、来年は今年以上に、エホバとの関係をもっと深めていこうという、強い思いだった。来年に向けて、もっと自分らしく、そしてエホバに喜ばれる生き方を送りたいという、静かな決意が胸を満たした。

私は窓の外の、静かに輝く星空を見上げながら、心の中で、エホバに誓った。「来年も、エホバの導きに従い、聖なる力を求め続け、正しいことを行い続けよう。そして、エホバとの友情という、かけがえのない宝を、大切に育んでいこう」と。

その夜、私はエホバからの温かい愛と、聖なる力に包まれながら、安らかな眠りについた。
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