日ごとに聖書を調べる

10月26日，土曜日

10月26日，土曜日

神を愛する人は，自分の兄弟も愛さなければなりません。（ヨハ一 4:21）

愛を示す1つの方法は，一生懸命伝道を行うことです。私たちは，相手の人種や民族，経済的状況や社会的地位などに関係なく，全ての人に良い知らせを伝えます。そうするならエホバに喜んでいただけます。エホバは「あらゆる人が救われて，真理の正確な知識を得ること」を望んでいるからです。（テモ一 2:4）兄弟姉妹を愛することによっても，エホバとイエスへの愛を表せます。仲間のことを温かく気遣い，大変な状況にある時には力になりたいと思います。大切な人を亡くした兄弟姉妹を慰めたり，病気の仲間のお見舞いに行ったり，落ち込んでいる人を力づけたりできます。（コリ二 1:3-7。テサ一 5:11，14）仲間のためにエホバに祈ることもできます。「正しい人の祈願には大きな力があ」るからです。（ヤコ 5:16）塔研23.01 28-29ページ7-8節

聖書を毎日調べる 2024


愛の手を差し伸べて

秋の冷たい風が吹き抜ける土曜日の朝、ナオミは穏やかな気持ちで家を出た。今日はある仲間のお見舞いに行くために時間を作っていた。少し前、その友人のサヤカが重い病気で入院していると聞き、彼女を励まし、慰めるために訪問することを決めたのだ。

ナオミが病室に入ると、サヤカは窓から外を眺めていた。彼女の顔には少し疲れが見えたが、ナオミが入ってきたのに気づくと、少しだけ微笑んだ。

「来てくれてありがとう、ナオミ」とサヤカは小さな声で言った。

ナオミは手に持っていた花束を渡しながら、心からの励ましの言葉をかけた。「サヤカ、あなたのために毎日祈っているわ。あなたが強くて、勇敢であることを知っている。少しずつでも良くなるように、エホバがあなたに力を与えてくれるようにお願いしてるの。」

サヤカはその言葉に応えて、感謝の涙を浮かべた。ナオミは彼女の手を握りしめ、しばらく静かに共に祈った。祈り終えると、サヤカの顔には少しばかりの安堵が浮かんでいた。

その後、ナオミはサヤカが過ごしている病室の空気を和らげるために、いくつか楽しい話をしながら時間を過ごした。彼女は、最近の伝道の話や、日々の生活の中でエホバに対する信仰がどれほど力になるかを語り、サヤカの心を軽くしようと努めた。

「ナオミ、本当にありがとう」とサヤカが言った。「あなたがいてくれて、私の気持ちがずいぶん楽になったわ。」

病院を後にする際、ナオミは改めて自分が兄弟姉妹を愛するためにできることの大切さを実感した。ヨハネ第一4章21節の「神を愛する人は、自分の兄弟も愛さなければなりません」という聖句が頭に浮かび、自分がエホバへの愛を実践していることに喜びを感じたのだ。

ナオミはサヤカのためだけでなく、すべての人のために祈ることの重要さを思い出し、これからも人種や立場を問わず、すべての人に温かく接する決意を新たにした。