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オンラインさっぽろ雪フォトまつり2021
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#オンラインさっぽろ雪まつり
#さっぽろ雪フォトまつり
#北海道雪景色
毛糸の手袋の中で固めた雪が少しずつ解けていく。
溶けた雪は、いずれ気化するのだろうが、
今はまだ掌の上で行き場を失い、己の行き場所を探して右往左往している。
じんわりと少しずつ手袋の中にしみこみ、
その冷たさで手の感覚が消えていく。
新型感染症は、1年たってもその勢いがとどまることはなかった。
まるで、愚かな人間をあざ笑うかのように、
収入のために、愛のために、自分のために気軽に会食できていた時が
どんなに貴重なものだったのかを痛感させている。
何気なく繰り返される当たり前の生活が、
根底から覆されようとしている。
気の合った人たちと、繰り返される食べ飲み笑い語らう
小さな幸せは、何か悪いことをしてるようかのような罪悪感に
塗り替えられていく。
「神を知るために生まれてきた」
「神を愛するために生きていく」
それが人生の目的だとするなら、
この上ない機会なのかもしれない。
さあ、行ったこともない札幌だけど、
心のフォーカス、行ってみよう!!
小さな雪の球を作り、新雪のパウダースノウの上で転がしてみる。
少しずつ円周が広がり、3.14の何倍かに大きくなる。
まっすぐな線を引いてごらんよ。
まっすぐな線なんてひけやしないよ。
まっすぐな定規を使わなきゃね。
あなたの優しそうな瞳の奥の小さなきらめきと
わたしのあなたに対する少し恥ずかしい上目目線。
まっすぐにつながってるかな。
バレンタインのプレゼントにと買ってきたお揃いのユニクロのシームレスダウンコート。
普段着できるには、リーズナブルなお値段が嬉しい。
あなたにはちょっと派手だけど、オレンジ。
私は少し落ち着いたブラウン。
雪の上できれいなお花を描けるかな。
これなら、雪の上で転がっても気を使わなくても遊べそう。
「きれいな色だけど、少し派手じゃないか」
ちょっと恥ずかしさにあなたが照れてる。
やっと会えたね。
あなたの指の一本一本がいとおしい。
そうそう、鼻のわきのほくろ、それを見たくて北の果てまで飛んできた。
紅茶の好きなあなたと、コーヒーの好きな私。
青の好きなあなたと淡いピンクの好きな私。
気の多いあなたとあなたしか見えない私。
病気がちなあなたとメンタル弱い私。
真っ白の雪の上で、まじりあい、もつれあい、絡み合ってきた。
「鉄はまさしく鉄によって研がれる。同じように,ひとりの人が他の人の顔を研ぐ」
時には、距離の取り方がわからずに泣き、わめき、叫びそれでも
あなたは私を捨てなかった。
だからいま、あなたのすべてを受け入れてここにいる。
「やっと会えたね」
あなたを見つめる目に歓喜の涙。
「ずっと、そばにいくれてありがとう」
あなたが遊びに来れる家を借りる。
あなたと過ごせるお部屋を整える。
あなたと私が寒くないように空調を考える。
たくさんの命をいただいて、
私とあなたの新しい歴史が始まる。
2年間のオンライン心のフォト祭り。
これよりは、リアルを伴って二人の縦と横の糸を織りなしていく。
あなたの手作りプリンがぷるんぷるんと喜びで震えている。
ほんの少しの苦みを伴ったカラメルシロップが彩と味に深みと奥行きを添えていく。
あなたのそりのこしのほほの産毛が、首筋にくすぐったい。
これからはずーっと一緒だよね。
「どこか行きたいところがあるのか」
「けやきっていうラーメン屋さん」
次の日も、
「どこか行きたいところがあるのか」
「すみれっていうラーメン屋さん」
その次の日も、
「どこか行きたいところがあるのか」
「信玄 南6条店ていうラーメン屋さん」
4日目も、
「どこか行きたいところがあるのか」
「えびそば一幻 総本店というラーメン屋さん」
「あのなー、ラーメンばかりじゃないか」
さすがに飽きたのか、苦笑いしている。
5日目、
「どこか行きたいところがあるのか」
「あのね、麺屋 彩未というラーメン屋さん」
6日目、
「どこか行きたいところがあるのか」
「サッポロ 赤星ていうラーメン屋さん」
さすがにこれはきついよね。
まして、あなたは胃腸があまり丈夫じゃない。
ところが、
「あれ、わたし、お前が来てから元気になってないか」
「でしょう」
ちょっと得意げに頷く私。
「おかしいな。ラーメンばかりなのに」
「うふふ」
だって、2021年1月29日はウルフムーン。
宇宙があなたと私を祝福してくれているの。
ね、天籟が聞こえるでしょう。
さっぽろ雪フォトまつり2021は、幸せ色のオーブに包まれている。
冴え冴えとした月のささやきと、冬の大三角を伴った
いっかくじゅう(一角獣)
うさぎ(兎)
エリダヌス
おうし(牡牛)
おおいぬ(大犬)
オリオン
ぎょしゃ(馭者)
きりん(麒麟)
冬の星座に囲まれて、
地球と宇宙を謳歌するの。
北の果ての幸せと不幸せは、今もこれからも50/50。
あなたはどちらにピントを合わせますか。
大丈夫。あなたが選んでフォーカスし、
シャッターを切ったものが現像されるだけなんです。
ごめんなさい。
幸せすぎて、今は婚約破棄が書けません。
またのご来店を心よりお待ちしております。
いつもありがとうございます。
と、悦楽のひと時に慕っていた。
久しぶりにオンラインゲームにログインしたら、
彼は、パーティーを組まないで自分の家に女を連れ込んでチャットエッチをしていた。
そんなこととはつゆ知らず、相手の女性をすごろくに誘ったら、
「さっきまで一緒にいたの」
と、誇らしげに言う。
「え、だって、パーティー組んでなかったじゃない」
「うん、だけど一緒にいたの」
パーティーを組まないで、隠れて合わなきゃいけないような間柄だったのか。
ガーン。
さっき、ゲーム内で、
「小説書いたの。読んでほしいの」
と、言ったら、
「それどころじゃない」
とことわられた。
そりゃあね。チャットエッチ中じゃ、小説どころじゃないよね。
そのヤリチン浮気癖、ゲーム内にとどまりますように。
ああ、幸せをフォーカスし続けることは難しいのかな。
1月29日、待ちに待った満月。ウルフムーン。
どこかで狼の遠吠えが聞こえる。
静かに厳かに赤い雪が降ってくる。
リアルとバーチャルの区別がつかなくなった私は、
あの妖艶な月の明かりで狼女に変身してしまった。
そして、愛する彼が二度とチャットエッチができないように、
食べつくしてしまたのだ。
後に残るのは、赤い紅い血痕が白い雪の上にぽとり。
カメラ・オブスクラ
イタリアの物理学者ジャンバティスタ・デラ・ポルタ(1535年?-1615年)の
ところを訪れた客たちはびっくり仰天しました。目の前の壁に,
上下逆さの小さな人々の動き回る様子が映っていたのです。
客は慌てふためき,部屋から飛び出しました。デラ・ポルタは,
魔術を使ったかどで裁判にかけられてしまいました。
遠い昔の写真時代の幕開け。
悠久の時を経て、今
オンラインさっぽろ雪フォトまつり2021は行われている。
#さっぽろ雪フォトまつり
#北海道雪景色
毛糸の手袋の中で固めた雪が少しずつ解けていく。
溶けた雪は、いずれ気化するのだろうが、
今はまだ掌の上で行き場を失い、己の行き場所を探して右往左往している。
じんわりと少しずつ手袋の中にしみこみ、
その冷たさで手の感覚が消えていく。
新型感染症は、1年たってもその勢いがとどまることはなかった。
まるで、愚かな人間をあざ笑うかのように、
収入のために、愛のために、自分のために気軽に会食できていた時が
どんなに貴重なものだったのかを痛感させている。
何気なく繰り返される当たり前の生活が、
根底から覆されようとしている。
気の合った人たちと、繰り返される食べ飲み笑い語らう
小さな幸せは、何か悪いことをしてるようかのような罪悪感に
塗り替えられていく。
「神を知るために生まれてきた」
「神を愛するために生きていく」
それが人生の目的だとするなら、
この上ない機会なのかもしれない。
さあ、行ったこともない札幌だけど、
心のフォーカス、行ってみよう!!
小さな雪の球を作り、新雪のパウダースノウの上で転がしてみる。
少しずつ円周が広がり、3.14の何倍かに大きくなる。
まっすぐな線を引いてごらんよ。
まっすぐな線なんてひけやしないよ。
まっすぐな定規を使わなきゃね。
あなたの優しそうな瞳の奥の小さなきらめきと
わたしのあなたに対する少し恥ずかしい上目目線。
まっすぐにつながってるかな。
バレンタインのプレゼントにと買ってきたお揃いのユニクロのシームレスダウンコート。
普段着できるには、リーズナブルなお値段が嬉しい。
あなたにはちょっと派手だけど、オレンジ。
私は少し落ち着いたブラウン。
雪の上できれいなお花を描けるかな。
これなら、雪の上で転がっても気を使わなくても遊べそう。
「きれいな色だけど、少し派手じゃないか」
ちょっと恥ずかしさにあなたが照れてる。
やっと会えたね。
あなたの指の一本一本がいとおしい。
そうそう、鼻のわきのほくろ、それを見たくて北の果てまで飛んできた。
紅茶の好きなあなたと、コーヒーの好きな私。
青の好きなあなたと淡いピンクの好きな私。
気の多いあなたとあなたしか見えない私。
病気がちなあなたとメンタル弱い私。
真っ白の雪の上で、まじりあい、もつれあい、絡み合ってきた。
「鉄はまさしく鉄によって研がれる。同じように,ひとりの人が他の人の顔を研ぐ」
時には、距離の取り方がわからずに泣き、わめき、叫びそれでも
あなたは私を捨てなかった。
だからいま、あなたのすべてを受け入れてここにいる。
「やっと会えたね」
あなたを見つめる目に歓喜の涙。
「ずっと、そばにいくれてありがとう」
あなたが遊びに来れる家を借りる。
あなたと過ごせるお部屋を整える。
あなたと私が寒くないように空調を考える。
たくさんの命をいただいて、
私とあなたの新しい歴史が始まる。
2年間のオンライン心のフォト祭り。
これよりは、リアルを伴って二人の縦と横の糸を織りなしていく。
あなたの手作りプリンがぷるんぷるんと喜びで震えている。
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あなたのそりのこしのほほの産毛が、首筋にくすぐったい。
これからはずーっと一緒だよね。
「どこか行きたいところがあるのか」
「けやきっていうラーメン屋さん」
次の日も、
「どこか行きたいところがあるのか」
「すみれっていうラーメン屋さん」
その次の日も、
「どこか行きたいところがあるのか」
「信玄 南6条店ていうラーメン屋さん」
4日目も、
「どこか行きたいところがあるのか」
「えびそば一幻 総本店というラーメン屋さん」
「あのなー、ラーメンばかりじゃないか」
さすがに飽きたのか、苦笑いしている。
5日目、
「どこか行きたいところがあるのか」
「あのね、麺屋 彩未というラーメン屋さん」
6日目、
「どこか行きたいところがあるのか」
「サッポロ 赤星ていうラーメン屋さん」
さすがにこれはきついよね。
まして、あなたは胃腸があまり丈夫じゃない。
ところが、
「あれ、わたし、お前が来てから元気になってないか」
「でしょう」
ちょっと得意げに頷く私。
「おかしいな。ラーメンばかりなのに」
「うふふ」
だって、2021年1月29日はウルフムーン。
宇宙があなたと私を祝福してくれているの。
ね、天籟が聞こえるでしょう。
さっぽろ雪フォトまつり2021は、幸せ色のオーブに包まれている。
冴え冴えとした月のささやきと、冬の大三角を伴った
いっかくじゅう(一角獣)
うさぎ(兎)
エリダヌス
おうし(牡牛)
おおいぬ(大犬)
オリオン
ぎょしゃ(馭者)
きりん(麒麟)
冬の星座に囲まれて、
地球と宇宙を謳歌するの。
北の果ての幸せと不幸せは、今もこれからも50/50。
あなたはどちらにピントを合わせますか。
大丈夫。あなたが選んでフォーカスし、
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「え、だって、パーティー組んでなかったじゃない」
「うん、だけど一緒にいたの」
パーティーを組まないで、隠れて合わなきゃいけないような間柄だったのか。
ガーン。
さっき、ゲーム内で、
「小説書いたの。読んでほしいの」
と、言ったら、
「それどころじゃない」
とことわられた。
そりゃあね。チャットエッチ中じゃ、小説どころじゃないよね。
そのヤリチン浮気癖、ゲーム内にとどまりますように。
ああ、幸せをフォーカスし続けることは難しいのかな。
1月29日、待ちに待った満月。ウルフムーン。
どこかで狼の遠吠えが聞こえる。
静かに厳かに赤い雪が降ってくる。
リアルとバーチャルの区別がつかなくなった私は、
あの妖艶な月の明かりで狼女に変身してしまった。
そして、愛する彼が二度とチャットエッチができないように、
食べつくしてしまたのだ。
後に残るのは、赤い紅い血痕が白い雪の上にぽとり。
カメラ・オブスクラ
イタリアの物理学者ジャンバティスタ・デラ・ポルタ(1535年?-1615年)の
ところを訪れた客たちはびっくり仰天しました。目の前の壁に,
上下逆さの小さな人々の動き回る様子が映っていたのです。
客は慌てふためき,部屋から飛び出しました。デラ・ポルタは,
魔術を使ったかどで裁判にかけられてしまいました。
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