アルファポリスの投稿インセンティブのスコアを上げるには

挫折と克服

挫折と克服

梨沙は、毎月1000スコアを目指し、アルファポリスに小説を投稿し続けていた。順調に思えたが、ある日、彼女は深い挫折に直面することになる。

春の日差しが暖かく差し込む中、梨沙はパソコンの前に座り、新しいエピソードを投稿した。作品が自分なりに最高の出来だと思い、胸を躍らせながら読者の反応を待っていた。だが、その期待はすぐに打ち砕かれた。投稿した作品にはほとんど反応がなく、コメント欄も静まり返っていた。評価数も下がり、スコアは思うように伸びなかった。

「どうして……？」

梨沙は焦りを感じ、何度もエピソードを読み返した。しかし、どこが悪いのか自分では全くわからない。作品に自信を持っていたが、それが評価されない現実に彼女は打ちのめされた。彼女の心の中には、これまでに感じたことのない不安と挫折感が広がっていた。

自信の崩壊
「もしかして、私は小説を書く才能がないんじゃないか？」

その考えが梨沙の頭を支配し始めた。彼女はこれまでにいくつもの挑戦をしてきたが、どれも挫折ばかりで、成功したことがほとんどなかった。今度こそと思っていた夢の小説家としての道も、実は自分に向いていないのではないかという恐怖が、次第に彼女の心を覆い尽くしていった。

日々の投稿も徐々に減っていき、書くことが楽しかったはずの時間が、苦痛に変わっていく。自分を信じられなくなった梨沙は、スコアを見ることすら嫌になり、パソコンを閉じてしまった。書くことをやめれば、傷つくこともない。彼女はそう考え、しばらくの間、筆を置くことにした。

友人からの励まし
そんなある日、久しぶりに友人の美咲から連絡があった。美咲もまた、同じくアルファポリスに小説を投稿している仲間であり、梨沙とはいつも励まし合いながら切磋琢磨してきた相手だった。美咲は梨沙の近況を心配し、「最近どうしてる？元気ないみたいだけど、大丈夫？」とメッセージを送ってきた。

梨沙は最初、挫折したことを話すのが恥ずかしく、返信を躊躇していたが、結局は心を開いて美咲に自分の不安や悩みを打ち明けた。「自分には才能がないのかもしれない。1000スコアなんて、私には無理だったのかも……」

すると、美咲はすぐに返信をくれた。

「梨沙、誰だって挫折するよ。私も何度もスコアが伸びなくて泣いたことがある。でもね、続けることが大事なんだよ。スコアだけが全てじゃない。あなたが書いてきたものはちゃんと読者に届いてる。たとえ今は反応が少なくても、いつか必ずあなたの努力が報われる時が来るよ。」

その言葉に梨沙は少し救われた。美咲は成功者ではなく、同じように挫折を経験してきた仲間だった。彼女が言う「続けることが大事」という言葉が、梨沙の胸に響いた。スコアが上がらないからといって、すぐに諦めてしまうのは、読者や自分に対して不誠実だと感じ始めた。

乗り越える決意
美咲とのやりとりをきっかけに、梨沙はもう一度立ち上がる決意をした。挫折することは恥ずかしいことではない。大切なのは、そこからどう立ち上がるかだ。梨沙は自分に問いかけた。「何のために書いているんだろう？」最初の頃の自分を思い出す。彼女は小説を書くことが純粋に好きで、物語を通じて誰かに感動を与えることができたら、それで満足だったはずだ。

彼女はスコアや評価に囚われることなく、自分が本当に書きたいものを書くことに決めた。そうすることで、自分の中の情熱を取り戻すことができるのではないかと思ったのだ。

そして、梨沙は新しい物語を書き始めた。今回は、自分がずっと温めていた、家族の絆や成長をテーマにした感動的な物語だ。読者にどう評価されるかを気にせず、ただ自分の思いを込めて一文字一文字を綴った。

少しずつの変化
再び投稿を始めた梨沙の作品には、少しずつだが読者の反応が戻ってきた。多くはなかったが、「この作品、とても感動しました」「続きを楽しみにしています」といった暖かいコメントが寄せられるようになった。梨沙はその言葉に救われ、再び書くことが楽しく感じられるようになっていった。

もちろん、1000スコアを達成する日はまだ遠かったが、彼女は焦らず、自分のペースで続けていくことを大切にするようになった。美咲の言葉が示してくれた通り、スコアや評価だけが作家の価値を決めるわけではない。読者に自分の作品が届き、何かを感じてもらえること、それこそが彼女にとって最も大切なことだと気づいたのだ。

梨沙はパソコンの前で、次の物語を書きながら微笑んでいた。挫折はもう怖くない。乗り越える力が自分の中にあると信じているから。