徒然草

春秋花壇

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徒然草 第百十一段

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徒然草 第百十一段

原文

囲碁 ゐご ・ 双六 すごろく 好みて明かし暮らす人は、四重 しぢゆう ・ 五逆 ごぎやく にもまされる悪事とぞ思ふ」と、 或 ある ひじりの申しし事、耳に止まりて、いみじく 覚 おぼ え 侍 はべ り。

現代語訳

囲碁や双六などの博奕を趣味にして、夜通し明け暮れする者は、四重や五逆の罪にも勝る悪事である、ととある聖人が仰っていた。その言葉が耳に残り、深く心にとどめております。

ポイント

博奕は四重や五逆の罪にも勝る悪事である。
博奕は時間やお金を無駄にするだけでなく、心を荒廃させる。
博奕に耽る者は、周囲の人々にも悪影響を及ぼす。
解説

この段では、博奕の害について述べられています。

博奕は、時間やお金を無駄にするだけでなく、心を荒廃させるという害があります。また、博奕に耽る者は、周囲の人々にも悪影響を及ぼします。

四重とは、父や母、兄や姉などの親を殺すこと、師匠を殺すこと、阿羅漢を殺すこと、仏を傷つけることの四つの重罪を指します。五逆とは、父や母を殺すこと、阿羅漢を殺すこと、仏を傷つけること、僧伽を破り和合させること、根本的な戒を破ることの五つの重罪を指します。

聖人は、博奕をこれらの重罪に匹敵する悪事であると戒めています。

徒然草の作者である兼好法師は、博奕を非常に嫌悪していました。

これは、博奕が人間性を損なうものであり、社会に悪影響を及ぼすものであると考えていたからです。

現代社会においても、博奕は依然として問題視されています。

ギャンブル依存症などの問題を引き起こすだけでなく、犯罪の温床となることもあります。

博奕は人生を台無しにする可能性があります。

博奕に手を出さないことが賢明です。

参考資料

徒然草: [無効な URL を削除しました]
四重: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E7%BD%AA
五逆: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8D%E9%80%86%E7%BD%AA
ご質問があれば、お気軽にお尋ねください。
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