徒然草

春秋花壇

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徒然草 第七十八段

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徒然草 第七十八段

原文

今様の事どもの珍しきを、いひひろめもてなすこそ、またうけられね。世にことふりたるまで知らぬ人は、心にくし。いまさらの人などのある時、ここもとにいひつけたることぐさ、ものの名など、心得たるどち、かたはしいひかはし、目見合はせ、笑ひなどして、心知らぬ人に、心えず思はすること、世なれず、よからぬ人の、必ずあることなり。

現代訳

流行の最先端を追いかけ、珍しい物の宣伝をし、有り難がるのも、また嫌なこった。流行が廃れるまで知らない方が格好良い。不慣れな人がいる際に、現場の人間には馴染みの作業や物の名前を、知っている者同士が略語なんぞを駆使して会話し、目配せをして笑い合い、その意味がわからない者を不安な気持ちにさせるのは、世慣れていない低脳が必ずといっていいほどしでかしている。

解説

この段落で、吉田兼好は、流行の最先端を追いかけ、珍しい物を宣伝し、有り難がる人を批判しています。彼は、そのような行動は、浅薄で、真の価値を見失っていると考えています。

ポイント

兼好は、流行の最先端を追いかけ、珍しい物を宣伝し、有り難がる人を批判しています。
彼は、そのような行動は、浅薄で、真の価値を見失っていると考えています。
兼好は、流行が廃れるまで知らない方が、むしろ格好良いと考えています。
兼好は、不慣れな人がいる際に、知っている者同士が略語などを使い、目配せをして笑い合い、その意味がわからない者を不安な気持ちにさせるのは、世慣れていない低脳が必ずといっていいほどしでかしていると考えています。
兼好の批判の背景

兼好がこのような行動を批判した背景には、彼が求める価値観へのこだわりがあったと考えられます。兼好にとって、真の価値は、流行や希少性ではなく、本質的なものであると考えられました。

現代への教訓

兼好の批判は、現代社会にも通じる教訓を含んでいます。現代社会では、流行や目新しさに惑わされ、真の価値を見失ってしまうことが多々あります。しかし、大切なのは、流行や目新しさに流されることなく、自分にとって本当に大切なものを見極めることです。

関連する他の段落

徒然草 第七十五段: この段落では、兼好は、流行に惑わされやすい人を批判しています。
徒然草 第百九十段: この段落では、兼好は、目新しさばかりを求める人を批判しています。
これらの段落からも、兼好がどのような価値観を持っていたかが窺えます。

まとめ

徒然草 第七十八段は、流行や目新しさに惑わされず、真の価値を見極めることの大切さを説いた段落です。現代社会にも通じる教訓が含まれているので、ぜひじっくりと読んでみてください。

ソース
note.com/bukkoh48/n/n49772d560602
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