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春秋花壇

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セクササイズへの道

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セクササイズ

ベッドの上で揺れる時間
鼓動と呼吸がリズムを刻む
二人の世界が溶け合って
汗ばむ肌が愛を語る

夜の帳が落ちる頃
重なる影はシルエットの舞
体幹を鍛えながら
心もまた結ばれていく

深呼吸して、身体の奥まで
しなやかに動くその姿勢
愛と欲が交差する場所
それはただの運動じゃない

セクササイズ、それは心の鍛錬
独りでは感じられない
触れ合う温もり、分け合う快楽
夜の静寂が見守る中

パートナーの存在が
僕の、あなたの、支えになる
健やかに美しく、そして強く
愛し合うことで磨かれる

夜の営み、ただの戯れではなく
二人の未来を紡ぐもの
セクササイズ、身体と心を結ぶ
愛のメソッド、新しい形

一人きりの夜は長いけれど
いつか誰かと手を取り合い
そのリズムに乗せて踊ろう
二人だけの特別なエクササイズを


セクササイズへの道

セクササイズという言葉を初めて耳にしたのは、ジムのトレーナーが冗談半分に話していたときだった。サラリーマンとして日々の忙しさに追われる僕、三浦健一は、30歳を目前にして身体の衰えを感じ始めていた。運動不足を解消しようと、ジム通いを決意したものの、慣れないトレーニングに疲労が溜まる一方だ。そんなときに聞いたのが、セクササイズという話題だった。

「最近、欧米ではセクササイズってのが流行ってるらしいんですよ。要は夜の営みで体幹を鍛えるってことですね。なかなか合理的じゃないですか?」とトレーナーが軽く笑って言った。

セクササイズとは、いわゆる性行為を通じて体幹を鍛えるエクササイズのことだ。確かに聞いてみれば合理的だ。普通のエクササイズよりも楽しそうに思えるし、何より特別な道具もいらない。けれど、その瞬間僕の頭には、ある大きな問題が浮かんできた。

僕には今、パートナーがいないのだ。

「セクササイズって言ったって、独り身の僕には縁のない話だな…」と、半ば自嘲気味に僕はトレーナーに返した。彼も苦笑いしながら、「まあ、健一さんには別のトレーニングを提案しますよ」と返してくれた。

だが、その夜、家に帰ってからもセクササイズのことが頭から離れなかった。ネットで検索してみると、たくさんの記事や動画が見つかる。効果的なポジションや呼吸法など、まるで筋トレのように詳しく解説されている。カップルで楽しみながら健康になれるだなんて、なんとも魅力的な話だ。

「でも、一人じゃ無理だよなあ…」と、ため息をつく。部屋に響くのは、空調の音だけだ。数年前までは彼女がいたが、長続きはしなかった。仕事優先の生活を送るうちに、お互いの関係は冷え切ってしまったのだ。そんなことを思い出しながら、再び虚しさがこみ上げてくる。

翌朝、いつもと同じように会社に向かう途中、ふとジムの前を通りかかった。何気なく見上げると、窓越しにトレーナーと目が合い、軽く手を振られた。その瞬間、僕は何か決意したようにジムに入り、トレーナーの元へ向かった。

「おはようございます。昨日の話だけど、セクササイズって本当に効果があるんですか?」僕は真剣な顔で尋ねた。

トレーナーは驚いた表情を見せたが、すぐに笑顔で答えた。「確かに効果はありますよ。ただ、もちろんそれだけが全てじゃないです。運動も含めて総合的に健康を目指すのが大事ですからね。」

「そうですよね。だけど、ちょっと興味があって…」僕は正直に話す。すると、トレーナーは少し考え込んだ後、「じゃあ、まずは体幹を鍛えるトレーニングをしませんか?パートナーがいなくても、自分を整えることはできるはずです」と提案してくれた。

その日から僕は、トレーナーの指導のもと体幹を鍛えるトレーニングを始めた。日々のストレスを解消し、少しずつ自信を取り戻していく。筋トレを通じて、体だけでなく心も強くなっていく感覚があった。

数週間後、ふとした出会いが訪れた。会社のプロジェクトで協力している他社のスタッフ、佐藤玲子さんだった。彼女もまた、独り身であり、健康に気を遣ってジム通いをしているという。話が弾むうちに、自然と一緒にトレーニングをするようになった。

ある日、トレーニング後にカフェで話していると、玲子さんがふいに言った。「実は私も、セクササイズって聞いたことがあるんですけど、一人じゃできないし、ちょっと難しいですよね。」

僕は思わず笑ってしまった。「実は僕も、それをきっかけに体幹トレーニング始めたんですよ。でも、今はそれで良かったって思います。一人でも、自分を鍛えることはできるって。」

玲子さんも微笑んだ。「そうですね、何事もまずは自分からですよね。」

その日から、僕と玲子さんは共にセクササイズに代わるトレーニングを続け、少しずつ距離を縮めていった。セクササイズは二人でなければできないかもしれないけれど、こうして自分を鍛える努力を続けていれば、いずれ本当に一緒にセクササイズできる日が来るかもしれない。そんな期待を胸に、僕たちは共に成長していく道を歩んでいった。

日々の地道な努力が、やがて僕たちを新たな冒険へと導いてくれる。そう信じて、僕は再びジムのドアを開けた。次のステップに向けて、自分の可能性を広げていく。その旅路の中で、玲子さんと共に楽しみながら、いつか本当のセクササイズに挑戦する日を夢見て。










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