生きる

垂れ流しの孤独

垂れ流しの孤独

「ええええ。そんなばかなーー」

洋式の便器に座っている男の前に、黒い塊がいくつか落ちている。

「うわっ、ここにも」

なぜか、靴下の裏にもついている。

洗面器にお湯を入れて、洗ったお湯はトイレに流した。

「いやだー、やめろー」

ちょ、信じられないようなことが今自分に起きている。

「なんで……」

別に下痢をしているわけではない。

普通に、便意を催してパンツを下げ、座っただけだ。

泣きたくなってくる。

60才の還暦を過ぎると少しずつ、子供に帰っていくという。

話には聞いていたが、まつかここまで……。

「まるで、これじゃあトイレトレーニング中の2才児じゃないか」

初めは、丁寧に床も便器も着ているものも処理できていたんだ。

ちゃんとその後、お風呂にも入れていた。

おしっこなら、紙おむつということもできるけど大便はどうにも受け入れられなかった。

だんだん放置するようになり、汚してもそのままになっていく。

「ああ、俺は、〇〇〇まみれになって死んでいくのか。

これで俺の蒔いた種なのか……」

怒りとも悲しみとも取れない負の感情で思いを変えて、笑顔にポジティブになんてどこか遠い世界の話。


薄暗い一室に、男は一人横たわっていた。部屋は足の踏み場もないほど散らかり、異臭が鼻をつく。男はすでに意識を失い、口元からはよだれが垂れ、下半身には大小便が垂れ流れていた。

男の名前は田中一郎。かつては会社員として働き、家族もいた。しかし、リストラによって職を失い、妻は家を出て行き、子供とは疎遠になった。孤独と絶望の中で、一郎は酒浸りの生活を送るようになった。

ある日、一郎は自宅で倒れ、病院に運ばれた。検査の結果、一郎は末期癌であることが判明した。余命は半年と宣告された。

一郎は病院を退院し、再び一人暮らしを始めた。しかし、癌の痛みと孤独に耐えることができず、一郎は次第に自暴自棄になっていった。

食事もろくに取らず、部屋の掃除もせず、一郎はただ床に横たわって過ごすようになった。大小便も自分で処理することができなくなり、垂れ流しのまま過ごしていた。

ある日、一人の訪問者が一郎の部屋を訪れた。それは、かつて一郎が勤めていた会社の同僚だった。同僚は、一郎の変わり果てた姿を見て、言葉を失った。

同僚は一郎に声をかけ、何とか励まそうとした。しかし、一郎は虚ろな目で同僚を見つめるだけだった。

同僚は、一郎をこのままにしておくことはできないと考えた。そして、一郎を介護施設に入所させる手配をした。

介護施設に入所した一郎は、ようやく人並みの生活を送ることができるようになった。しかし、一郎の心はすでに壊れており、以前のような元気な姿に戻ることはなかった。

一郎は、孤独と絶望の中で、静かに息を引き取った。

一郎の悲劇は、現代社会における孤独問題の深刻さを象徴している。高齢化社会が進み、多くの独居老人が孤独と絶望の中で生活している。

一郎のような悲劇を繰り返さないためには、社会全体で孤独問題に取り組んでいく必要がある。行政による支援はもちろんのこと、一人一人が他人に関心を持ち、声をかけ、助け合うことが大切だ。

1000文字小説として
上記のストーリーは、1000文字小説として発展させることができます。

例えば、以下のような要素を追加することができます。

主人公一郎の過去を詳しく描写する。
介護施設で働く職員との関わりを描く。
一郎が孤独と絶望の中で抱える葛藤を表現する。
一郎の死後、周りの人々にどのような影響を与えるのかを描く。
これらの要素を追加することで、ストーリーに深みが増し、読者に訴えかける力が増すでしょう。

その他
この小説は、あくまでも一例です。

独居老人、うんちの垂れ流しというテーマは、様々な角度から描くことができます。

あなたの想像力と創造力を活かして、独居老人の孤独と絶望を、そして希望を描いてみてください。