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余命3か月
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余命3か月
病院の待合室で、私は診断結果を手に震えていた。
「余命3か月です。」
医師の言葉が、頭の中で何度もぐるぐる回る。
信じられなかった。
まだ30歳。
これからの人生を楽しみに、夢に向かって頑張っていたはずなのに。
目の前が真っ暗になった。
どうして?
なぜ私なの?
家に帰ると、何も手に着かなかった。
ただ茫然と空を見つめるだけ。
家族に告げるべきか、悩んだ。
心配をかけたくない。
でも、一人で抱え込むのは辛すぎる。
結局、家族に真実を告げることにした。
家族は皆、驚きと悲しみで言葉を失っていた。
しかし、すぐに気持ちを切り替え、私の支えになってくれた。
残された時間は限られている。
後悔のないように、やりたいことを全部やり遂げたい。
そう決意した。
まず、旅行に行きたい。
ずっと行ってみたかったカナダへ。
最後にオーロラが見たかったのだ。
普通のオーロラとは違うオーロラ爆発と呼ばれる現象を見たい。
揺らめく光のカーテン。
はじめは横一文字に緑の線が空を横切っている。
一時間くらいすると、ゆっくりと太さを増して空の中央へ。
一本の帯だったオーロラに無数の盾に線が入り変化していく。
渦を巻いて光が移動していく。
波打ちながら空に広がる。
一瞬にして夜空をぉ負いつくす大空爆発。
ただただ、圧巻。
頭上を見上げ
「あああ」
「おおお」
地球が神を賛美している。
天籟が聞こえる。
賛美している。
気が付くと私は泣いていた。
「生まれてきてよかった」
「生きていてよかった」
ここに家族とこれてよかった。
そして、この瞬間を共に過ごすことができてよかった。
「ありがとう」
「ありがとうございます」
オーロラとは、極域付近で観測される大気の発光現象で
街のネオンサインや家庭の蛍光灯と同じ放電現象だそうです。
なんて言ったら、夢がないよね。
太陽から放出される電気を帯びた粒子(プラズマ)が地球の磁力に引き寄せられ、地球の大気中の原子と衝突して発光する光。
家族みんなで、思い出に残る旅をした。
帰国後は、ずっとやりたかった小説を書き始めた。
時間は限られているけど、最後まで書き上げたい。
毎日、必死に書き続けた。
そして、ついに完成した。
小説は出版され、多くの人に読んでもらえた。
とても嬉しかった。
そして、病状が悪化し、入院することになった。
もう、外の世界に出られない。
でも、家族や友人が毎日見舞いに来てくれた。
皆、私のために時間を割いてくれる。
本当に感謝の気持ちでいっぱいだった。
そして、ついに最期の日が訪れた。
家族に囲まれて、私は静かに息を引き取った。
短い人生だったけど、後悔はない。
やりたいことは全部やり遂げた。
そして、たくさんの人に愛されて、幸せだった。
ありがとう、みんな。
愛してる。
病院の待合室で、私は診断結果を手に震えていた。
「余命3か月です。」
医師の言葉が、頭の中で何度もぐるぐる回る。
信じられなかった。
まだ30歳。
これからの人生を楽しみに、夢に向かって頑張っていたはずなのに。
目の前が真っ暗になった。
どうして?
なぜ私なの?
家に帰ると、何も手に着かなかった。
ただ茫然と空を見つめるだけ。
家族に告げるべきか、悩んだ。
心配をかけたくない。
でも、一人で抱え込むのは辛すぎる。
結局、家族に真実を告げることにした。
家族は皆、驚きと悲しみで言葉を失っていた。
しかし、すぐに気持ちを切り替え、私の支えになってくれた。
残された時間は限られている。
後悔のないように、やりたいことを全部やり遂げたい。
そう決意した。
まず、旅行に行きたい。
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最後にオーロラが見たかったのだ。
普通のオーロラとは違うオーロラ爆発と呼ばれる現象を見たい。
揺らめく光のカーテン。
はじめは横一文字に緑の線が空を横切っている。
一時間くらいすると、ゆっくりと太さを増して空の中央へ。
一本の帯だったオーロラに無数の盾に線が入り変化していく。
渦を巻いて光が移動していく。
波打ちながら空に広がる。
一瞬にして夜空をぉ負いつくす大空爆発。
ただただ、圧巻。
頭上を見上げ
「あああ」
「おおお」
地球が神を賛美している。
天籟が聞こえる。
賛美している。
気が付くと私は泣いていた。
「生まれてきてよかった」
「生きていてよかった」
ここに家族とこれてよかった。
そして、この瞬間を共に過ごすことができてよかった。
「ありがとう」
「ありがとうございます」
オーロラとは、極域付近で観測される大気の発光現象で
街のネオンサインや家庭の蛍光灯と同じ放電現象だそうです。
なんて言ったら、夢がないよね。
太陽から放出される電気を帯びた粒子(プラズマ)が地球の磁力に引き寄せられ、地球の大気中の原子と衝突して発光する光。
家族みんなで、思い出に残る旅をした。
帰国後は、ずっとやりたかった小説を書き始めた。
時間は限られているけど、最後まで書き上げたい。
毎日、必死に書き続けた。
そして、ついに完成した。
小説は出版され、多くの人に読んでもらえた。
とても嬉しかった。
そして、病状が悪化し、入院することになった。
もう、外の世界に出られない。
でも、家族や友人が毎日見舞いに来てくれた。
皆、私のために時間を割いてくれる。
本当に感謝の気持ちでいっぱいだった。
そして、ついに最期の日が訪れた。
家族に囲まれて、私は静かに息を引き取った。
短い人生だったけど、後悔はない。
やりたいことは全部やり遂げた。
そして、たくさんの人に愛されて、幸せだった。
ありがとう、みんな。
愛してる。
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