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春秋花壇

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65年前のテレビ

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65年前のテレビ

1959年。まだテレビが普及し始めたばかりの頃、私の家にはまだテレビがありませんでした。当時私は5歳で、友達の家でテレビを見るのが楽しみの一つでした。

ある日、友達の家で見たテレビ番組で、アメリカから日本に帰ってきた少年の話が放送されていました。少年はアメリカでテレビを見て育ち、日本にはテレビがないことに驚き、失望していました。

その番組を見た私は、自分もテレビが欲しいと強く思うようになりました。しかし、当時はテレビは高価なものであり、我が家には到底買えるような代物ではありませんでした。

ある日、父が仕事仲間から古いテレビを譲り受けたという話を聞いて、私は大喜びしました。早速、テレビを家に持ち込み、家族みんなで初めてテレビを見ました。

画面は白黒で、今のように鮮明ではありませんでしたが、それでも動く映像を見るのは初めてで、私たちは夢中になりました。ニュース、ドラマ、バラエティ番組など、様々な番組を食い入るように見ました。

テレビが家に来てから、私たちの生活は大きく変わりました。それまでは、家族で話すことも少なく、夜は早めに寝ていました。しかし、テレビが来てからは、夜更かしをしてまでテレビを見るようになり、家族の会話も増えました。

テレビは、私たちに新しい世界を見せてくれました。それまで知らなかった情報や文化に触れ、私たちの視野を広げてくれました。テレビを通して、世界中の人々と繋がっているような気持ちになりました。

テレビが家に来てから数年後、我が家にもようやく新しいテレビを購入することができました。カラーテレビはまだ普及していませんでしたが、白黒テレビよりも画面は大きく、画質も綺麗でした。

新しいテレビで見た初めての色鮮やかな映像は、今でも鮮明に覚えています。それまで見たことのない世界に、私たちは感動しました。

テレビは、私たちの生活を豊かにしてくれました。情報、娯楽、教育など、様々な面で私たちに役立ってくれました。テレビは、私たちにとってなくてはならない存在になりました。

65年前、まだ我が家にはテレビがなかった。しかし、テレビが家に来てから、私たちの生活は大きく変わった。テレビは、私たちに新しい世界を見せてくれ、生活を豊かにしてくれた。

今でも、テレビを見るたびに、あの頃の感動を思い出します。テレビは、私たちにとってかけがえのないものです。
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