【R18/短編】2度目の人生はニートになった悪役だけど、賢王に全力で養われてる

13（終）

ずるっ、と犯していたものが全部引き抜かれて拓かれた中がぽっかりと空く。

何だか寂しさを感じていると、横に寝そべったレイにぎゅっと抱きしめられて頬に柔らかいキスをされた。

顔を見つめれば、うっとりした目でこちらを見つめ返して来る。

相変わらず自分より高い体温が肌から直接じんわり伝わって、抑えてた気持ちがぶわっと込み上げて来た。

「うぅっ…レイ……好きっ……本当は、本当はずっと好きだった…」

首に縋り付いて伝える。涙がポロポロ湧いて来るのが止められない。

「でも、レイはどんどん私より凄くなっていって、周りに人が増えて、いつか私から離れていくと思った。私が邪魔になるかもしれないって思ったら怖くて、でも怖い自分を認めたくなくて、自分から離れて、敵対したんだ。」

「何の話してるの？エドはずっと一緒にいてくれたじゃん。」

レイモンドにわからない話をしている自覚はある。
でも止められなかった。

「たまに思うんだ。また目が覚めたら断頭台の上なんじゃないかって。もしかしたら、王座を奪ってレイを殺した後の世界にいるかもしれない。」

だから認めたくなかった。
言いたくなかったのに、いつのまにか無視できないくらい気持ちが大きくなってしまっていた。

グスグス泣く私が落ち着くまで、レイは抱きしめながら頭を撫でてきた。

「エドって、たまに別の世界を見てきたようなこと言うよね。」

「……前の世界では貴様を殺そうとしてたって言ったら？」

「エドになら殺されてもいいけど、今の世界では殺したいと思われないようにがんばるよ。」

思うわけない。

「それと、今の方がいいなって思ってもらいたいな。」

そんなのずっと前からとっくに思ってる。

「あと、殺される前にいっぱいシとかないとね。」

ん？

首に回していた手を掴まれて、下に引き込まれる。
奴の股間に押し当てられて、それがガチガチに硬くなっていることを思い知らされた。

「きょっ、今日はもうしないっ。疲れた。」

「駄目だよ。泣きながら俺のこと好きって縋り付いてきたくせにずるい。」

「関係ないだろ。」

「そのせいでこうなったんだよ。ね、シよ？」

「断る。」

「嫌だ。ね、エドが上に乗ってシよ？」

「増やすな！」

結局押し切られて下から散々突き上げられてイき果てるハメになった。

前言撤回だ。
この世界もちょっと色々酷すぎる。

（おわり）


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