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7,(エロ)
しおりを挟む私の言葉を聞いたアルが、愛おしそうに笑って体の色々なところにキスを降らせる。
感度を高めていないはずの場所でも、体がいちいち跳ねるほどに気持ちが良かった。
「一緒にイこうね、ルーデ。」
久々にアルが幼い頃私を呼んでいた愛称を使った。
いつからか子供っぽいからと使わなくなったのに、今また使われた言葉には幼い頃と違う感情が含まれている気がして胸が苦しくなる。
アルは私のズボンと下着を脱がすと、自身も全裸になった。
足を閉じさせた私の腰に跨り、そりかえる肉の棒同士を裏筋を合わせて握り込んだ。
お互いに勃起しているが、アルのものは私よりも一回り大きい。
昨日触って大きいのは知っていたが、比べるとこれほどとは。
アルの凶悪なまでの剛直が、私のものをゴリゴリと刺激する。
初めて感じる性器への直接的な快感は私のまともな思考を奪うのに十分なほど強烈だった。
「あっ……だめ、だめだ……アルっ」
「何がだめなの、ルーデ?」
「っ……気持ちいいから」
「うん。」
「変になりそうだ。」
「だから、なって良いって言ってるよ。もうだめって言っても聞かないから。」
アルはそう言って私とアルの屹立を一緒に握り込んで扱き始めた。
ずちゅっ……じゅこっ、じゅこっ
「ひっ……あぁっ……まっ、いやだっ……あっ、んひぁっ……」
止めようと伸ばした手を捕らえられ、強制的に重なった性器を握り込まされる。
「ほら、ルーデのここは嫌がってないでしょ。」
アルの手が私の手の甲を掴んで上下に扱かせた。
快感とアルの性器の熱さが直で伝わってくる。
アルを見れば、上気した顔は少し眉根が寄せられていてうっとりと私をみていた。
アルは、私とこうしてどれくらい気持ちいいんだろう。
ふと魔が差し、アルに精神共鳴を使った。
すると頭の中いっぱいに愛しい感情が溢れて、それが全部自分に注がれているのが分かる。
「あっ……アルっ、アル……っ」
感極まって名前を呼びながら自分でも重なったアルと自らの性器を扱いた。
「はぁ……ルーデっ」
いきなり積極的になった私の手の刺激にアルの上体が前屈みになる。
それを空いた手を伸ばして首の後ろに回して引き寄せた。
指先に熱くて汗ばんだ肌を感じながら近づいてきた額を自分の額に押しつける。
私が感じたのと同じように、アルが私に精神共鳴するように術をかける。
「る、ルーデっ!!」
アルが真っ赤になった。どうやらちゃんと伝わったようだ。
私が今アルと同じ気持ちでいることが。
そこからは二人で夢中になってキスをしながらお互いのものを扱き、ほぼ同じタイミングで射精した。
お互いの手がべったりと白濁で濡れ、私の精気をアルが取り込んでいくのが白く光る筋となって見える。
それに何ともいえない充足感を覚えた。
私がアルの一部になったことに。
この美しい男ともっと混ざり合ってしまいたい。
私は掌の二人分の白濁をぬちゅりとアルの先端に擦り付けて言った。
「アル……アルが欲しい。これを……私に挿入するがよい。」
途端に吐き出して萎えていたものがまた固くそそり立っていく。
私をまたいでいた足が膝立ちになり、解放された私の両膝を掴んで折り曲げ股間をさらけ出す体制にする。
「触るよ。嫌に感じたら言ってね。」
アルの手がぬるりと私の後穴に精液を塗りつけた。
それから慎重に窄まりを押してほぐしていく。
触られるとゾワゾワして変な声が出そうでジッとそこを見られるのも落ち着かない。
「っ……あ、アル、気にせず挿れるがよい。」
「駄目だよ。急にしたら痛いでしょ。」
「構わぬ。」
「絶対に嫌だ。」
頑なな様子に私は自分の尻の穴を弛緩させようと魔力を使おうとした。
「ルーデ、お願い俺にやらせて。」
私の体の変化を察したアルが止めてくる。
「しかし、……恥ずかしい。」
魔物を率いていた頃には感じなかった感情に顔が熱くなり、アルの瞳を見つめ返せなくなる。
「はぁ、かわいい……ルーデの恥ずかしいこといっぱいさせて?」
顔を逸していたら顎を取られて向き合わさせられた。
もはやその目を見るたびに胸が苦しいような切ないような気持ちになる。
「む……よか、ろう。」
あんまり良くないのだが、やっぱりアルのおねだりに逆らえない自分がいた。
すりすりと穴を撫でられると、じんわりくすぐったいような気持ちよさが体を流れる。その度に縁がひくひく動いてアルの指を感じた。
だんだん穴をほぐす動きが押し込むような動きに変わっていく。
指が縁を広げて先端が埋め込まれる。
ぞわりと痺れのようなものが体を走った。
2人の混ざり合った精子を塗りつけながら穴に施される愛撫は、くちゃくちゃと音が自分の耳に届く。
指が深く入るほど音が鳴るようになって、体感と聴覚でアルにどんどん私を拓かれているのを知らされた。
「んっ……ふっ、はぁ……」
敏感な縁への刺激に声が漏れる。
中の指もずっと奥に進んで、じゅぷっと抜き去られた後に2本に増えて戻ってきた。
中の粘膜をすられる感覚は何だか奇妙だが、ソワソワした気持ちも生まれる。
指の感覚にも少し慣れ、内壁をやんわり擦られる感触に気を取られていると、指が腹側のペニスの裏あたりを押し込んだ時の感覚に驚いて体が跳ねた。
「ひあ!?……あっ……アル、そこは……あぁ、い、いやだ……待ってくれ、いや、変だから……んひっ……」
そこを弄ると私が快感を感じると気付いたアルが、そこに狙いを定めて指を当ててくる。
くんっ、くんっと押し込まれるとその度に体を貫くような刺激が走り、くにくにと押し込まれながら揉まれると甘い感覚が波のようにそこから広がっていく。
一度吐き出して力をなくしていた私のペニスもすっかり勃ち上がるほどに、そこを刺激されると強い快楽が体を襲った。
「あっ、いや……やだぁ……、アルっ……ああっ……待って、まて……やめぇっ」
止めても全く聞かずにそこばかりを狙って指が襲って来る。
身を捩って指がそこに当たるのを避けても腰を掴まれて固定され、ずらした狙いをまた元に戻された。
ならばと手で掴んで止めようとすると、その手に指を絡めて握り込み、引き寄せるからさらに指の侵入が深くなった。
「ひっ……ま、まて……」
続いている甘い刺激にくらくらするが、握られていない方の手を伸ばす。
アルの両手は塞がっているから、今度こそ私の穴を犯す方の手首を掴めた。
「ルーデ、離して。」
甘えるように体を屈めて胸元に沢山キスを落として来るアル。
そしてさっき命じられて感度を高めたままの乳首にちゅうっと吸い付いて舌先で乳頭を転がしてきた。
「んあぁぁっ……」
乳首の快感に気を取られて手が緩み、そうすると指がくちゅりと中の感じるところを捏ね上げさらなる快感が襲う。
「あっ、アルっ……まてぇっ……やらっ」
「嫌じゃないでしょ。ちゃんと言って?」
言葉の合間に、尖らせた舌でツンツンと固く痼った胸の粒を突いてくる。
「あっ……くぅっ……き、もち……いい。」
「うん、もっと気持ちよくなろう?こっちも感度上げて?」
力を緩めたアルの指が、指示した場所をわからせるようにその中の感じる所をつうっと撫でる。
「っ……無理だ。そこ……それ以上は……」
今でさえ気持ちよくておかしくなりそうなのに、更に気持ちよくなんて……。
「だめ。ね、やって?お願い。」
私の手に絡めた手をぎゅっと握ってくる。
「む……」
結局逆らえず、私はそこの感度を上げた。
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