【R18/完結】転生したらモブ執事だったので、悪役令息を立派なライバルに育成します!

ナイトウ

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第3章 学園編

17 (エロ)

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「んんっ…、ユーリスぅ……」

ユーリスにされてるんだって必死に思い込むと、指が中を擦るのが少し気持ちよくなってくる。
さらに奥に埋めると、指の腹が前立腺を掠めた。
その衝撃につい指の動きが止まるけど、直ぐに快感に縋るように指の動きを激しくする。

『ここ、ルコが気持ちよくなっちゃうとこだね。ほら、僕にこうされて嬉しい?』

妄想のユーリスが尋ねるのに、頭を振って肯定した。

「あっ……うれしっ……きもちいぃっ、ユーリ、ス…もっとぉ……」

前と後ろを一心に刺激する。

『好きだよ、ルコ……愛してる。』

「あっ、あ゛、んっ……」

出る瞬間、飛び散らないように鈴口を手で覆って噴き出した白濁を受け止めた。
イって痙攣する内壁の感覚が指に伝わる。
ぼやける思考の片隅で、その感覚をとても虚しく感じた。

何やってんだか。
すっと冷静になった頭で濡れた掌を見て情けなくなる。
部屋の隅に設けられた小さな洗面台で洗い流した後、服を整えて硬いベッドに寝転んだ。

まだ外は日が落ちきっていなくて、夕日が窓から入り込んでくる。
この時間に何もやることがないなんて、何年振りだろう。

前世では時間ってどうやって潰してたっけ。ゲームしたり、テレビ見たり、SNSとかアプリで友達とトークしたり?
今は別にどれもしたくないな。
それなりに不自由ない生活してたけど、絶対やりたい事もなかったし、死ぬほど好きな人もいなかった。

今の人生は、子供の時から働かされて、体罰もあったし、身分で差別されるし、環境はロクでもない。
でも、ユーリスやノスニキ、それからたくさんの守護獣の不思議に出会えた。

「今日のノート、整理するか。」

独り言も久しぶりだった。
研究科生として頑張ることが今の俺にできる唯一のことだろう。
そう思って机に向かい、今日観察した支援対象のメモをより細かく整理していった。

それから週末までは大体同じ日々だった。
授業アシスタントの傍ら支援担当の守護獣や生徒を観察し、日が落ちるまでは書庫で整理作業をして、日が暮れたら書庫の本を十数冊持ち帰って眠れるまで目を通し、棚ラベルを貼って内容の要約付きのカード目録を作った。

こっちの世界ではパソコンで書籍のデータベースが作れないので、同じものを紙で作るしかない。
前世でも、子供の頃学校の図書館には本のタイトルや著者を記したカードがあって、欲しい本の場所はそれで調べていた記憶がある。
それを研究科の書庫に導入しようという目論見だ。

前世のカードは中身の要約まで入ってるものじゃなかったけど、こっちの書物は前世の綺麗に構成された出版本と違って目次や本の内容を解説する前書きが無いものも多く、内容がまるで違ういくつかの論文を一つの本にまとめた写本なんてものもある。だから、内容を確認してカードに記載した方が必要な本にたどり着きやすいだろうと判断した。

流し読みするにしても大体の中身がわかるまで目を通すのはそれなりに大変だけど、おかげで寝る前についユーリスのことを考える、なんて事がないのは助かってる。
寝落ちするまで作業して、今までの習慣通り日の出前に目を覚ませば、変な夢も見ないし余計なことは考えなくて済んだ。
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↓めちゃくちゃ世話になっている
B L ♂ U N I O N
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