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しおりを挟む獣姦表現は無いですが、攻めは受けの姿がどうだろうと普通に盛りますのでご注意下さい。
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「はー、助かった。トキノありがとう。あ、これ、取れちゃった。ごめんね?」
落ち着いた、という仕草でトキノに話しかける。
まだヴーヴー鳴っている忌々しい球体を前足でチョンと小突いた。
正直まだ乳首は疼くしちんこは扱きたい。
でもまず対処すべきはトキノだ。
「うん……」
トキノはアカオを見ながら歯切れの悪い返事をした。
こちらの出方を見てるんだろうと推測する。
アカオは、とりあえずイタズラから解放されたことと、トキノが無用にアカオを痛めつける気は無いようであることを確認したのでここはヨシとしていた。
「またつなぐ?人に戻ろうか?先にトイレ行けたら嬉しいけど。」
狐の格好で大袈裟な身振りをしたあと前足で腕組みをして片眉を上げる。
子供の時によくやった、『海外アニメに出てきそうなキツネ』のネタだ。
披露当初はトキノにすごいウケたので、他の年頃が同じ仲間の狐に見せたらトキノが他に見せちゃダメとゴネにゴネた。それにムカついてやらなくなった一発芸だった。
「兄さん、それやめて。俺子供じゃない。」
トキノが憮然として言う。
「そう?トキノにしか見せないとっておきなのに。」
駄々をこねるトキノに、もうトキノにしか見せないよとアカオが約束してやっと機嫌が治ったのでそう返したことを蒸し返す。
「でもすぐに、飽きたからもうやらないって言った。」
当時を思い出したのか、トキノはブスッとした顔をした。
いや、その反応が子供だろと思ってアカオはちょっと笑った。
「トイレ連れてく。」
トキノが狐姿のアカオを抱き上げる。
用を済ませたらそのまま風呂場に連れて行かれた。
「シャワー俺が全部やるから。」
トキノの申し出に当然断ったけど、当然却下されて一緒に浴室に入る。
ボディーソープで体をワシャワシャと洗われているうちは良かった。
その手がついさっきまで弄られていた乳首や性器周りに来た時も、ちょっと触り方がしつこいと思ったがまだ耐えた。
しかし、尻の穴に指を突っ込もうとしてきた時は流石に抵抗した。
「わ!と、トキノ!」
狐の小さい体を活かし浴室で体の向きを変えてトキノから尻を隠す。
「直腸洗浄しない?別に俺は兄さんがベッド汚してもいいけど、兄さんは恥ずかしいんじゃない?」
トキノが平然と言った。
アカオにとって、回避するべき重要事項が差し迫っている。
この弟は行きすぎた恋愛感情から実の兄を監禁しているのだから、セックスを求めてくるのは当然予見できた。
しかもすでにおもちゃを使った資の悪い悪戯までやらかしている。
相当欲求は強いとアカオもわかってはいる。
どうにか止めたいのが本音だが、この凶行の本質的部分とも言えるので打開策はあまり思いつかなかった。
下手に拒絶したら逆上して無理やり犯されかねない。
とはいえここまでする人間が、穏便な説得でそうそう簡単に諦めるとも思えなかった。
「トキノ、本気?僕たち家族だぞ?」
無駄かもしれないが聞いてみる。
「妖狐にはよくあることじゃん。」
それも事実だった。種の絶対数が少ない妖狐族にあっては、血を守るための近親婚が人間社会ほど忌避されていないのだ。
「それは子孫作るためだろ。僕たち雄同士だし。」
数が少ない中子孫を残す必要があるからか、妖狐社会は同性愛にそれなりに厳しい。
ただし子孫さえ残せばいい風潮はあり、妖狐の中でも上流のものは同性を愛人に持ったりしている。
「お前当主なんだから後継いるだろ。僕は愛人なんて絶対嫌だからね。」
もちろん正妻だってまっぴらだけども。
「兄さんそんなこと気にしちゃって可愛い。兄さんは俺のだしちゃんとお嫁さんにしてあげるよ。安心してね。」
トキノの言い草と頭を撫でられたことにイラッとする。
「は?無理だろ。雄なんだから。」
「俺がなんで兄さんと同じ学部に行かないでバイオ専攻にしたと思う?」
トキノがアカオを抱き寄せ、毛皮の濡れた体を背後から抱きしめる。
四つ足の身体構造上仰向けになった後ろ足がかぱりと左右に広がり、そのさらされた腹部にトキノが手を這わせた。
「妖術もさ、科学原理を分かって使う方が色々幅が広がるじゃん。」
つつ、と性器のあたりを指先でなぞる感触にアカオはゾッとした。
「ここに、兄さんの細胞で、精巧な子宮と卵巣を作ってあげるね。それを俺が着床させれば2人の赤ちゃん出来るから何も問題ない。子作りの間はちょっと兄さんの染色体弄らせてもらうけど。」
もうこの弟、社会に野放しにしてはいけないのでは?
むちゅむちゅと狐の狭い額にキスをしているトキノに対して、アカオは率直に思った。
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