30 / 46
両想い編
30, 暴動
しおりを挟む 陽がとっぷり暮れた頃に、クライヴとリラの父であるチャールズ・アリエスは屋敷に戻ってきた。
何やら憑き物が取れたようにチャールズは穏やかな笑みを浮かべていた。
リラはふたりが何を話したのか少し気になったものの、男同士の会話を尋ねるなど不躾だろうと思い尋ねることはなかった。
晩餐後。
リラとクライヴはチャールズの執務室に案内された。
要件はもちろん、チャールズが婚約証書に署名するためであった。
チャールズは執務机の正面のソファに座るようにふたりを促した。
「リラ、クライヴ様と一緒にいて幸せかい。」
チャールズは、真剣に真っ直ぐな瞳でリラに尋ねた。
おそらくこれはリラへの最後の確認なのだろう。
この婚約証書にチャールズがサインすれば、後戻りはできず、クライヴとの婚約そして結婚はより約束されたものになる。
「はい、お父様。クライヴ様といて、とても幸せです。」
リラは緊張しながらも、真っ直ぐ瞳でチャールズにそう答えた。
リラに迷いはなかった。
誰かといて、これほどまでに心が動かされることなど初めてだった。
おそらくこれからもクライヴ以外の人間にこれほど心を動かされることはないだろう。
リラは素直にそう思えたのだった。
「そうか。リラ、幸せになってくれ。忙しいとは思うが、我が家にも領地にもいつでも遊びにきて構わないからな。」
チャールズは立ち上がり、執務机に向かうとササッと机に置かれた羽ペンで二枚の婚約証書に自身の名前を記し、横に家紋の捺印を行うと一枚をクライヴに手渡した。
「クライヴ様、大変お待たせいたしました。こちらでよろしいでしょうか。」
「ありがとうございます。義父上《ちちうえ》。」
『義父上』その言葉を受けチャールズは照れくさそうに優しく微笑んだ。
「こちらこそ、義息子《むすこ》になってくださってありがとうございます。」
翌朝。
ふたりは街の外れの墓地を訪れた。
これからの門出を母に報告ためだった。
「クライヴ様、わざわざこちらにお越しいただきましてありがとうございます。」
リラは墓跡を花を供えながら、クライヴに礼を言った。
「いや、いずれ訪れたいとは思っていた。」
クライヴのその言葉にリラは目頭が熱くなった。
「俺も手を合わせていいだろうか。」
「はい。もちろんです。」
リラは、手を合わせ終わるとクライヴにその場を譲った。
暫くクライヴは目を瞑り手を合わせていた。
クライヴが祈り終わると、ふたりはそのまま馬車に乗りアクイラ国皇城へと出発した。
アクイラ国までは橋を渡ればすぐであるが、皇城までは馬車で三日であった。
リラは、これから待ち構える出来事に不安を抱えながら移り行く景色を眺めていた。
皇城についたら、まず最初はアクイラ国皇と皇后への挨拶だろう。
それから婚約式の打ち合わせ、結婚までのスケジュールの相談などやることは山積みである。
リラの希望としては、領地でやり残した仕事や学園の卒業式もあるため、挨拶が終わったら一度領地に帰りたいと思っていた。
(色々、クライヴ様と相談しなくては…。)
「リラ、改めて礼を言わせてくれ。」
物思いに耽るリラにクライヴはリラの左手を取り、薬指をなぞりながら話しかけた。
「婚約に了承、いや、妻になってくれる決断をしてくれてありがとう。」
そう言うとクライヴはその手に口付けをした。
「リラの家族はいいな。ルーカスは面白いし、チャールズはとても優しく、心温かい家族だよ。今まで出逢ったどんな貴族よりも素晴らしい家族に思えた。」
クライヴはもの寂しげな表情を浮かべた。
「リラに、あらかじめ謝っておきたいことがある。」
リラは、いつになく頼りないクライヴの表情にドキリッとした。
一体、今からどんな言葉が紡がれるのだろうか。
(まさか、未だにアクイラ国皇に了承を得ていないのかしら…。)
元々身分違いの結婚である、結婚証書は発行されているものの未だにアクイラ国皇や皇后の了承を得ていない可能性は十分にあった。
そうなると、もしかしたら本国に別の婚約者が待っているのかもしれない。
リラは身震いし、不安に怯えた表情を浮かべた。
クライヴは、そんなリラの表情を見ると、少しだけ口元を緩めると優しく肩を抱き寄せた。
「結婚については問題ないと思っているのだが、不安なのは俺の家族のことだ。」
「え?」
リラは意味がわからないといったように小首を傾げた。
「以前にも話した通り、俺は家族と決して良好な関係ではない。母と弟は俺以上に癖のある人間だ。そのことでリラを悩ませるかもしれない。そのことがリラに申し訳なくて。」
リラは自分が想像したよりも他愛ない内容に拍子抜けしたのか、きょとんっとした表情を浮かべ、吹き出したように笑い出した。
「ふふふっ。ごめんなさい。そんなことを心配されているとは思わなくて。」
クライヴはリラの反応に驚いた表情を浮かべた。
「大丈夫ですわ。私は、元々片田舎の伯爵家の娘ですわ。皇族に入ることが相応しくないことは重々承知です。鼻から好かれると思っておりません。」
そうリラは最初から自身がクライヴの家族にすんなり受け入れられるとは思っていなかった。
リラが一番よくわかっていたのだった。
この婚約そして結婚が素直に受け入れられるものでないことを…。
クライヴが直々に選んだとはいえ、リラはアベリア国に対して全く権力のない片田舎の伯爵家の娘である。
そんな娘を何処の皇族も手放しで喜んで迎えるなど、到底考えられなかった。
どちらかといえば願い下げという方がしっくりくる。
「けれど、私、クライヴ様と一緒に生きると決めましたの。だから、なんとか相応しくなれるように教養を身につけていこうとは思ってますわ。それをこれからはきちんと伝えていこうと思っておりますの。うふふ。」
リラは肩をすくめて照れながらもニッコリ笑ってそう言うのだった。
クライヴはやはり何か腑に落ちない表情を浮かべながらも、リラを強く抱き寄せた。
クライヴの中では、不安が拭いきれないのだろう。
リラはクライヴの過去を垣間聞いただけでも、想像を絶していた。
きっとクライヴはリラが想像に及ばないほどの不便があったに違いなかった。
(これから妻になる私がこの人を支えていかなくては…。)
リラはそう思いながら、優しくクライヴの腕に頬擦りした。
「さあ!そうと決まればやはり勉強ですわ!」
リラは気合を入れ直した。
兎にも角にもクライヴを支えるためにもクライヴの不安を払拭するためにも、自分には教養が必要である、リラはそう思い、目の前の席に置かれたアクイラ国の歴史が書かれた書籍を手に取った。
そんな真面目なリラにクライヴは退屈そうな表情を一瞬浮かべたかと思うと、ニヤリと意地悪く笑った。
「そうそう、今日からの宿は一緒の部屋を手配するように頼んでおいたから。」
「え!え?え!?」
リラはあまりの発言に驚き慌てて振り返り、持っていた書籍を落としそうになった。
「どういうことですか!?」
「もう夫婦になったも同然だと思ってね。夫婦は一緒の部屋だろう。」
「え?(いやいや、まだ夫婦どころか婚約もしていませんわ。)」
「嫌だった?」
クライヴは眉尻をワザとらしく下げて寂しそうにそう言った。
「嫌ではありませんわ。(そんな表情をされては断れないじゃない!!)」
リラはぶんぶんっと大きく首を横に振った。
「それなら良かった。」
(良かったのだろうか…。)
異性と寝室を共にするなど、もちろん経験のないリラは顔を真っ紅にしながら目を回していた。
「あ。そうそう。せっかくなら、それ、俺が教えるよ。」
クライヴは、疲弊したリラを後ろから抱き寄せたまま歴史書のページを捲った。
(このまま勉強など頭に入りませんわ…。)
何やら憑き物が取れたようにチャールズは穏やかな笑みを浮かべていた。
リラはふたりが何を話したのか少し気になったものの、男同士の会話を尋ねるなど不躾だろうと思い尋ねることはなかった。
晩餐後。
リラとクライヴはチャールズの執務室に案内された。
要件はもちろん、チャールズが婚約証書に署名するためであった。
チャールズは執務机の正面のソファに座るようにふたりを促した。
「リラ、クライヴ様と一緒にいて幸せかい。」
チャールズは、真剣に真っ直ぐな瞳でリラに尋ねた。
おそらくこれはリラへの最後の確認なのだろう。
この婚約証書にチャールズがサインすれば、後戻りはできず、クライヴとの婚約そして結婚はより約束されたものになる。
「はい、お父様。クライヴ様といて、とても幸せです。」
リラは緊張しながらも、真っ直ぐ瞳でチャールズにそう答えた。
リラに迷いはなかった。
誰かといて、これほどまでに心が動かされることなど初めてだった。
おそらくこれからもクライヴ以外の人間にこれほど心を動かされることはないだろう。
リラは素直にそう思えたのだった。
「そうか。リラ、幸せになってくれ。忙しいとは思うが、我が家にも領地にもいつでも遊びにきて構わないからな。」
チャールズは立ち上がり、執務机に向かうとササッと机に置かれた羽ペンで二枚の婚約証書に自身の名前を記し、横に家紋の捺印を行うと一枚をクライヴに手渡した。
「クライヴ様、大変お待たせいたしました。こちらでよろしいでしょうか。」
「ありがとうございます。義父上《ちちうえ》。」
『義父上』その言葉を受けチャールズは照れくさそうに優しく微笑んだ。
「こちらこそ、義息子《むすこ》になってくださってありがとうございます。」
翌朝。
ふたりは街の外れの墓地を訪れた。
これからの門出を母に報告ためだった。
「クライヴ様、わざわざこちらにお越しいただきましてありがとうございます。」
リラは墓跡を花を供えながら、クライヴに礼を言った。
「いや、いずれ訪れたいとは思っていた。」
クライヴのその言葉にリラは目頭が熱くなった。
「俺も手を合わせていいだろうか。」
「はい。もちろんです。」
リラは、手を合わせ終わるとクライヴにその場を譲った。
暫くクライヴは目を瞑り手を合わせていた。
クライヴが祈り終わると、ふたりはそのまま馬車に乗りアクイラ国皇城へと出発した。
アクイラ国までは橋を渡ればすぐであるが、皇城までは馬車で三日であった。
リラは、これから待ち構える出来事に不安を抱えながら移り行く景色を眺めていた。
皇城についたら、まず最初はアクイラ国皇と皇后への挨拶だろう。
それから婚約式の打ち合わせ、結婚までのスケジュールの相談などやることは山積みである。
リラの希望としては、領地でやり残した仕事や学園の卒業式もあるため、挨拶が終わったら一度領地に帰りたいと思っていた。
(色々、クライヴ様と相談しなくては…。)
「リラ、改めて礼を言わせてくれ。」
物思いに耽るリラにクライヴはリラの左手を取り、薬指をなぞりながら話しかけた。
「婚約に了承、いや、妻になってくれる決断をしてくれてありがとう。」
そう言うとクライヴはその手に口付けをした。
「リラの家族はいいな。ルーカスは面白いし、チャールズはとても優しく、心温かい家族だよ。今まで出逢ったどんな貴族よりも素晴らしい家族に思えた。」
クライヴはもの寂しげな表情を浮かべた。
「リラに、あらかじめ謝っておきたいことがある。」
リラは、いつになく頼りないクライヴの表情にドキリッとした。
一体、今からどんな言葉が紡がれるのだろうか。
(まさか、未だにアクイラ国皇に了承を得ていないのかしら…。)
元々身分違いの結婚である、結婚証書は発行されているものの未だにアクイラ国皇や皇后の了承を得ていない可能性は十分にあった。
そうなると、もしかしたら本国に別の婚約者が待っているのかもしれない。
リラは身震いし、不安に怯えた表情を浮かべた。
クライヴは、そんなリラの表情を見ると、少しだけ口元を緩めると優しく肩を抱き寄せた。
「結婚については問題ないと思っているのだが、不安なのは俺の家族のことだ。」
「え?」
リラは意味がわからないといったように小首を傾げた。
「以前にも話した通り、俺は家族と決して良好な関係ではない。母と弟は俺以上に癖のある人間だ。そのことでリラを悩ませるかもしれない。そのことがリラに申し訳なくて。」
リラは自分が想像したよりも他愛ない内容に拍子抜けしたのか、きょとんっとした表情を浮かべ、吹き出したように笑い出した。
「ふふふっ。ごめんなさい。そんなことを心配されているとは思わなくて。」
クライヴはリラの反応に驚いた表情を浮かべた。
「大丈夫ですわ。私は、元々片田舎の伯爵家の娘ですわ。皇族に入ることが相応しくないことは重々承知です。鼻から好かれると思っておりません。」
そうリラは最初から自身がクライヴの家族にすんなり受け入れられるとは思っていなかった。
リラが一番よくわかっていたのだった。
この婚約そして結婚が素直に受け入れられるものでないことを…。
クライヴが直々に選んだとはいえ、リラはアベリア国に対して全く権力のない片田舎の伯爵家の娘である。
そんな娘を何処の皇族も手放しで喜んで迎えるなど、到底考えられなかった。
どちらかといえば願い下げという方がしっくりくる。
「けれど、私、クライヴ様と一緒に生きると決めましたの。だから、なんとか相応しくなれるように教養を身につけていこうとは思ってますわ。それをこれからはきちんと伝えていこうと思っておりますの。うふふ。」
リラは肩をすくめて照れながらもニッコリ笑ってそう言うのだった。
クライヴはやはり何か腑に落ちない表情を浮かべながらも、リラを強く抱き寄せた。
クライヴの中では、不安が拭いきれないのだろう。
リラはクライヴの過去を垣間聞いただけでも、想像を絶していた。
きっとクライヴはリラが想像に及ばないほどの不便があったに違いなかった。
(これから妻になる私がこの人を支えていかなくては…。)
リラはそう思いながら、優しくクライヴの腕に頬擦りした。
「さあ!そうと決まればやはり勉強ですわ!」
リラは気合を入れ直した。
兎にも角にもクライヴを支えるためにもクライヴの不安を払拭するためにも、自分には教養が必要である、リラはそう思い、目の前の席に置かれたアクイラ国の歴史が書かれた書籍を手に取った。
そんな真面目なリラにクライヴは退屈そうな表情を一瞬浮かべたかと思うと、ニヤリと意地悪く笑った。
「そうそう、今日からの宿は一緒の部屋を手配するように頼んでおいたから。」
「え!え?え!?」
リラはあまりの発言に驚き慌てて振り返り、持っていた書籍を落としそうになった。
「どういうことですか!?」
「もう夫婦になったも同然だと思ってね。夫婦は一緒の部屋だろう。」
「え?(いやいや、まだ夫婦どころか婚約もしていませんわ。)」
「嫌だった?」
クライヴは眉尻をワザとらしく下げて寂しそうにそう言った。
「嫌ではありませんわ。(そんな表情をされては断れないじゃない!!)」
リラはぶんぶんっと大きく首を横に振った。
「それなら良かった。」
(良かったのだろうか…。)
異性と寝室を共にするなど、もちろん経験のないリラは顔を真っ紅にしながら目を回していた。
「あ。そうそう。せっかくなら、それ、俺が教えるよ。」
クライヴは、疲弊したリラを後ろから抱き寄せたまま歴史書のページを捲った。
(このまま勉強など頭に入りませんわ…。)
3
↓めちゃくちゃ世話になっている
B L ♂ U N I O N
B L ♂ U N I O N
お気に入りに追加
538
あなたにおすすめの小説

【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。

今夜のご飯も一緒に食べよう~ある日突然やってきたヒゲの熊男はまさかのスパダリでした~
松本尚生
BL
瞬は失恋して職と住み処を失い、小さなワンルームから弁当屋のバイトに通っている。
ある日瞬が帰ると、「誠~~~!」と背後からヒゲの熊男が襲いかかる。「誠って誰!?」上がりこんだ熊は大量の食材を持っていた。瞬は困り果てながら調理する。瞬が「『誠さん』って恋人?」と尋ねると、彼はふふっと笑って瞬を抱きしめ――。
恋なんてコリゴリの瞬と、正体不明のスパダリ熊男=伸幸のお部屋グルメの顛末。
伸幸の持ちこむ謎の食材と、それらをテキパキとさばいていく瞬のかけ合いもお楽しみください。

闇を照らす愛
モカ
BL
いつも満たされていなかった。僕の中身は空っぽだ。
与えられていないから、与えることもできなくて。結局いつまで経っても満たされないまま。
どれほど渇望しても手に入らないから、手に入れることを諦めた。
抜け殻のままでも生きていけてしまう。…こんな意味のない人生は、早く終わらないかなぁ。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

うまく笑えない君へと捧ぐ
西友
BL
本編+おまけ話、完結です。
ありがとうございました!
中学二年の夏、彰太(しょうた)は恋愛を諦めた。でも、一人でも恋は出来るから。そんな想いを秘めたまま、彰太は一翔(かずと)に片想いをする。やがて、ハグから始まった二人の恋愛は、三年で幕を閉じることになる。
一翔の左手の薬指には、微かに光る指輪がある。綺麗な奥さんと、一歳になる娘がいるという一翔。あの三年間は、幻だった。一翔はそんな風に思っているかもしれない。
──でも。おれにとっては、確かに現実だったよ。
もう二度と交差することのない想いを秘め、彰太は遠い場所で笑う一翔に背を向けた。

アルファな俺が最推しを救う話〜どうして俺が受けなんだ?!〜
車不
BL
5歳の誕生日に階段から落ちて頭を打った主人公は、自身がオメガバースの世界を舞台にしたBLゲームに転生したことに気づく。「よりにもよってレオンハルトに転生なんて…悪役じゃねぇか!!待てよ、もしかしたらゲームで死んだ最推しの異母兄を助けられるかもしれない…」これは第二の性により人々の人生や生活が左右される世界に疑問を持った主人公が、最推しの死を阻止するために奮闘する物語である。
思い出して欲しい二人
春色悠
BL
喫茶店でアルバイトをしている鷹木翠(たかぎ みどり)。ある日、喫茶店に初恋の人、白河朱鳥(しらかわ あすか)が女性を伴って入ってきた。しかも朱鳥は翠の事を覚えていない様で、幼い頃の約束をずっと覚えていた翠はショックを受ける。
そして恋心を忘れようと努力するが、昔と変わったのに変わっていない朱鳥に寧ろ、どんどん惚れてしまう。
一方朱鳥は、バッチリと翠の事を覚えていた。まさか取引先との昼食を食べに行った先で、再会すると思わず、緩む頬を引き締めて翠にかっこいい所を見せようと頑張ったが、翠は朱鳥の事を覚えていない様。それでも全く愛が冷めず、今度は本当に結婚するために翠を落としにかかる。
そんな二人の、もだもだ、じれったい、さっさとくっつけ!と、言いたくなるようなラブロマンス。
【完結】少年王が望むは…
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
シュミレ国―――北の山脈に背を守られ、南の海が恵みを運ぶ国。
15歳の少年王エリヤは即位したばかりだった。両親を暗殺された彼を支えるは、執政ウィリアム一人。他の誰も信頼しない少年王は、彼に心を寄せていく。
恋ほど薄情ではなく、愛と呼ぶには尊敬や崇拝の感情が強すぎる―――小さな我侭すら戸惑うエリヤを、ウィリアムは幸せに出来るのか?
【注意事項】BL、R15、キスシーンあり、性的描写なし
【重複投稿】エブリスタ、アルファポリス、小説家になろう、カクヨム
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる