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すべては幻、隣の庭は枯れ木の庭 3−12
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つまり少なくとも魔術師以上の地位を持っていると考えられるが、ジェイドは今まで、現代において、自分の国に自我のある妖精を作れる術者が住んでいるなんて聞いた事が無い。いや、他国にいる話だって聞いた事が無い。
もしかしたら、千年以上生きるエルフやドラゴンならば、実は作れる者もいるかも知れないが、自我の有る妖精を作る魔術はは消滅したと言われている。
こんな妖精、魔術に詳しい人間が知ったら大騒ぎだ。
「あり得ない、どういう事だ。ねぇ。ルーク、『東屋のジジイ』って誰の事だい?」
ルーをやっと捕まえ、息切れを起こしているルークに問いかけた。
聞かずにいられなかった、失われた高位魔術を使用出来る魔術師以上の存在が、こんなスラム街にいるだなんて。
そんな記録はジェイドの知る限りこの国の公的機関の何処にもない。
それは、この国において許されることでは無い。
「その『東屋のジジイ』という人は、この街に住んでいるのかい?」
ジェイドはルークの洋服を掴み、その目をまっすぐに見て問いかけた。
ジェイドの国では、魔術士以上の魔術修得者は、国の公的機関に名前と所在、つまり所在を記録しなければいけない事になっている。
こんなスラム街に住んでいる高位魔術師なんて、ジェイドの記憶に残らないわけがない。
事情が分からないルークが小首を傾げてジェイドの問に答えた。
「いるよ?ジェイドは魔法に興味があるのかい?コイツジジイなんて口の悪い呼び方してるけど、本当は『東屋の魔法使い』って言われている人なんだ。僕に魔法を教えてくれた人なんだよ」
何も知らないルークの呑気な回答を聞いて、ジェイドは背筋を凍らせた。
もしかしたら、千年以上生きるエルフやドラゴンならば、実は作れる者もいるかも知れないが、自我の有る妖精を作る魔術はは消滅したと言われている。
こんな妖精、魔術に詳しい人間が知ったら大騒ぎだ。
「あり得ない、どういう事だ。ねぇ。ルーク、『東屋のジジイ』って誰の事だい?」
ルーをやっと捕まえ、息切れを起こしているルークに問いかけた。
聞かずにいられなかった、失われた高位魔術を使用出来る魔術師以上の存在が、こんなスラム街にいるだなんて。
そんな記録はジェイドの知る限りこの国の公的機関の何処にもない。
それは、この国において許されることでは無い。
「その『東屋のジジイ』という人は、この街に住んでいるのかい?」
ジェイドはルークの洋服を掴み、その目をまっすぐに見て問いかけた。
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こんなスラム街に住んでいる高位魔術師なんて、ジェイドの記憶に残らないわけがない。
事情が分からないルークが小首を傾げてジェイドの問に答えた。
「いるよ?ジェイドは魔法に興味があるのかい?コイツジジイなんて口の悪い呼び方してるけど、本当は『東屋の魔法使い』って言われている人なんだ。僕に魔法を教えてくれた人なんだよ」
何も知らないルークの呑気な回答を聞いて、ジェイドは背筋を凍らせた。
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