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ルークの初恋 3-19
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「姫!?」
ルークの前に現れたのはシャルレ姫、先ほど別れた時と同じドレスを着て、しかし汗だくだった。
少し息が上がっていて、綺麗に結い上げた髪も大分乱れている。見るからに王族に有るまじき急ぎ方で来たのが分かった。
近くに鞍の付いた早駆け用の馬が一頭広場の石像に結ばれていた。
「私の、小間使いに何か用かしら?」
レイピアを構えたまま、ルークを背にしてシャルレ姫は青年に向かって言い放った。
「オイオイ、それが旧知の中の間柄の私に対する言い草かい?普通は『わたくしの小間使いが何か失礼を働きまして?』とかだろう?」
うちの姫は『まして?』なんてキツイ良い方めったにしねえよ。などとルークは場違いな突っ込みを心の中でしたが、シャルレ姫は青年を構う気が無いのだろう、完全スルーを決め込んだ。
「旧知の間柄にしては失礼な事したのではないかしら?人の物に手を出すだなんて、甘い笑顔で頬を撫でるなんて貴方がするのはセックスの相手位のものですものね。お断りよ。この子は私のお気に入りの小間使いなの」
「そうだね、だから今夜、君にもああやって囁くつもりだったのさ、そこの蜥蜴ちゃんといっしょにね」
それではこの人が今日シャルレ姫が相手をする・・・・・。話を聞いて察したルークは思わず青年を睨んだ。
にっこり笑ったシャルレの横で、パァンッっと魔力が暴発する音がした。
誰かの魔力が怒りで暴発したのだ。
青年がそれに気が着いて肩をすぼめて見せる。
「主従そろって怖い目で見ないでよ、未遂じゃない。珍しいよねシャルレ姫、君と好みが被るなんて」
ルークの前に現れたのはシャルレ姫、先ほど別れた時と同じドレスを着て、しかし汗だくだった。
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近くに鞍の付いた早駆け用の馬が一頭広場の石像に結ばれていた。
「私の、小間使いに何か用かしら?」
レイピアを構えたまま、ルークを背にしてシャルレ姫は青年に向かって言い放った。
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