45 / 117
ルークの初恋 2-17
しおりを挟む
「あぁ、未だ脱いじゃだめだよ。そうだな、話が終わるまで着ててもらおうか、そうそう、その女の子の話だったね。初恋なんだっけ?でも、幾ら君が私より年上でも、同い年位だと言ってたね、あの時あの子は確か四歳だよ?あんな夜中に流れた番組をどうやって見たんだい?」
「四歳!?そんな年下だったの!?」
「君その時いくつだったの?」
「九歳です」
「君、私より五歳も年上だったの!?」
という事は、この青年は件の少女と同じ年らしい、件の少女は随分大人っぽい見た目だったようだ。
「歳を知っているという事は、名前も知っていますか?今どうしてるかとか!?どこの国の人かとか!?」
「一度に聞かないでくれないかなぁ・・・。そもそも君どうやって九歳の身空であんな夜中の番組見たの?その身のこなしじゃ裕福な家庭の子供って訳でも無いだろうし、魔道鏡なんて家に無かったでしょう?九歳の子供が夜中に街中を出歩く事も無いだろうし」
魔道鏡は、家に有った。
しかし・・・・ルークが彼女を見たのは
「うちの父親は、短気な人で、どんくさい私はよく折檻されて外に放り出されてたんです。その日もほかり出されて行く当ても無くて、偶然選んだ場所が近所の教会だったんです。そこに魔道鏡が有った」
可愛らしい顔立ちなのに、ニコリともしない澄ました表情で、一人スポットライトの中背筋をしゃんと伸ばして堂々と歌っていた。
「絵本に出て来たお姫様みたいで、綺麗で可愛くて、一目惚れだったんです」
今でもちゃんとその姿は覚えている。
「四歳!?そんな年下だったの!?」
「君その時いくつだったの?」
「九歳です」
「君、私より五歳も年上だったの!?」
という事は、この青年は件の少女と同じ年らしい、件の少女は随分大人っぽい見た目だったようだ。
「歳を知っているという事は、名前も知っていますか?今どうしてるかとか!?どこの国の人かとか!?」
「一度に聞かないでくれないかなぁ・・・。そもそも君どうやって九歳の身空であんな夜中の番組見たの?その身のこなしじゃ裕福な家庭の子供って訳でも無いだろうし、魔道鏡なんて家に無かったでしょう?九歳の子供が夜中に街中を出歩く事も無いだろうし」
魔道鏡は、家に有った。
しかし・・・・ルークが彼女を見たのは
「うちの父親は、短気な人で、どんくさい私はよく折檻されて外に放り出されてたんです。その日もほかり出されて行く当ても無くて、偶然選んだ場所が近所の教会だったんです。そこに魔道鏡が有った」
可愛らしい顔立ちなのに、ニコリともしない澄ました表情で、一人スポットライトの中背筋をしゃんと伸ばして堂々と歌っていた。
「絵本に出て来たお姫様みたいで、綺麗で可愛くて、一目惚れだったんです」
今でもちゃんとその姿は覚えている。
0
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説

ほだされ兄貴とわんこ舎弟。
有村千代
BL
<あらすじ>
コワモテだけど、不破龍之介はごく普通の男子高校生…だったはずなのに。
新入生の犬塚拓哉との出会いから一変? 犬塚は不良に絡まれていたところを助けてくれた恩義に、不破の舎弟になりたいと申し出たのだった!
まるで子犬のように慕ってくる犬塚。「シモの世話でもしてもらうか」と意地悪に言ったって受け入れる始末で――って! なにドキドキしてんだ、俺!?
受けへの溺愛が止まらない☆とびきりキュートな甘々ラブ!!
【ほだされコワモテ男×健気なラブリーわんこ(高校生/先輩×後輩)】
※『★』マークがついている章は性的な描写が含まれています
※ストーリーを味わうというより、萌え・癒しを感じたい人向けです(ひたすらピュアで甘々)
※全30回程度(本編5話+番外編1話)、毎日更新予定
※作者Twitter【https://twitter.com/tiyo_arimura_】
※マシュマロ【https://bit.ly/3QSv9o7】
※掲載箇所【エブリスタ/アルファポリス/ムーンライトノベルズ/BLove/fujossy/pixiv/pictBLand】

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。

だってお義姉様が
砂月ちゃん
恋愛
『だってお義姉様が…… 』『いつもお屋敷でお義姉様にいじめられているの!』と言って、高位貴族令息達に助けを求めて来た可憐な伯爵令嬢。
ところが正義感あふれる彼らが、その意地悪な義姉に会いに行ってみると……
他サイトでも掲載中。
ペイン・リリーフ
こすもす
BL
事故の影響で記憶障害になってしまった琴(こと)は、内科医の相澤に紹介された、精神科医の篠口(しのぐち)と生活を共にすることになる。
優しく甘やかしてくれる篠口に惹かれていく琴だが、彼とは、記憶を失う前にも会っていたのではないかと疑いを抱く。
記憶が戻らなくても、このまま篠口と一緒にいられたらいいと願う琴だが……。
★7:30と18:30に更新予定です(*´艸`*)
★素敵な表紙は らテて様✧︎*。
☆過去に書いた自作のキャラクターと、苗字や名前が被っていたことに気付きました……全く別の作品ですのでご了承ください!
【完結】私が王太子殿下のお茶会に誘われたからって、今更あわてても遅いんだからね
江崎美彩
恋愛
王太子殿下の婚約者候補を探すために開かれていると噂されるお茶会に招待された、伯爵令嬢のミンディ・ハーミング。
幼馴染のブライアンが好きなのに、当のブライアンは「ミンディみたいなじゃじゃ馬がお茶会に出ても恥をかくだけだ」なんて揶揄うばかり。
「私が王太子殿下のお茶会に誘われたからって、今更あわてても遅いんだからね! 王太子殿下に見染められても知らないんだから!」
ミンディはブライアンに告げ、お茶会に向かう……
〜登場人物〜
ミンディ・ハーミング
元気が取り柄の伯爵令嬢。
幼馴染のブライアンに揶揄われてばかりだが、ブライアンが自分にだけ向けるクシャクシャな笑顔が大好き。
ブライアン・ケイリー
ミンディの幼馴染の伯爵家嫡男。
天邪鬼な性格で、ミンディの事を揶揄ってばかりいる。
ベリンダ・ケイリー
ブライアンの年子の妹。
ミンディとブライアンの良き理解者。
王太子殿下
婚約者が決まらない事に対して色々な噂を立てられている。
『小説家になろう』にも投稿しています

(完結)私より妹を優先する夫
青空一夏
恋愛
私はキャロル・トゥー。トゥー伯爵との間に3歳の娘がいる。私達は愛し合っていたし、子煩悩の夫とはずっと幸せが続く、そう思っていた。
ところが、夫の妹が離婚して同じく3歳の息子を連れて出戻ってきてから夫は変わってしまった。
ショートショートですが、途中タグの追加や変更がある場合があります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる