真夜中の太陽 ルークの初恋

鈴紐屋 小説:恋川春撒 絵・漫画:せつ

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ルークの初恋 2-4

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「当然でしょ。これからヤラシイ事しに行くんだから」
「ふぃえあっ!」
突然後ろからシャルレ姫に声を掛けられて、ルークは変な声を上げて飛びあがった。
「お、驚いた。」
「ドレスなんかに見とれているからよ」
「見とれてません」
「着たい?」
「そういう意味で見てたわけじゃありません、第一僕が着たって似合わない」
「そうねぇ・・・・グレーの肌に薄桃色のドレスなんて、エロティック過ぎてガン掘りされちゃうかもね」
「姫!!!」
ひとしきりルークを揶揄からかうと、シャルレ姫は笑って鏡台の前に座った。
「・・・・今夜はどれを飲むんですか?」
髪を乾かす魔道具を用意しながらルークが今夜使う催淫薬の種類を聞いた。
「・・・今夜は必要ないの」
帰って来た答えは意外な物だった。
今夜の相手に催淫剤は必要ない、『余程上手いか、好みのタイプなんだろうか?今夜姫が抱く相手は』そう思ったルークにシャルレは苦虫を噛み潰した様な微笑みで言葉を続けた。
「今夜は抱かれるから起たせる必要ないの」
「――――っ」
ルークがシャルレの小間使いになって以来、初めての事態だった。
自分でも予想だにしなかった程の憤りで、ルークの喉が干上がった。
そんなルークの表情を鏡越しに見て、シャルレ姫が困ったような、それでも少し嬉しそうな複雑な表情で『ぷっ』っと噴き出した。
「―――酷い表情。何?妬いてるの?」
「・・・・分かってるくせに・・・」
まるで、喉の中がペタリとくっついたっきり気道が殆ど閉じたまま開かない様な感覚、声も上手く出せない。
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