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蜜月(巣籠もり)

◆◆29

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それは肌が一枚薄くなったような、突然目の前の霧が晴れた様な、周りにある全ての物の色が濃くなった様な、一回り大きくなった様な、何とも言い表し難い感覚だった。
「な、に?ロモソルーン。何?コレ?僕」
「ようこそ、シェル。ドラゴンが見ている世界へ」
戸惑うシェルに、ロモソルーンは笑って言った。
シェルは、今まで自分がちゃんと見えていると思っていた物事が、どんなに覚束ないものだったのか、突然自覚した。
感覚が今までよりもずっと鋭敏になって、外の動物の気配まで分かる気がした。
勿論、セックスの快感も。
「ぁあぁあぁあっ!あっ。うそ!まって!ロモソルーン。良すぎちゃうぅ」,
変った。
「ははっ。来たな!シェル。俺がいる所まで!」
「ああぁん」
強烈だった。
体が動かない間だって、快感はちゃんと感じていたのに、快楽が強くなったというよりも、種類が増えた。
シェルが覚醒して嬉しいのか、ロモソルーンはさらに張り切り出して、一回抜けるギリギリまで腰を引くと、今度は一気に突き刺した。シェルの内側が、一気にロモソルーンの性器によって擦り上げられた。
「あぐっ、ぁぁっ。あぁ!」
シェルは、自分の中をめいいっぱい埋め尽くしているロモソルーンの性器の、形まで分かる様な気がした。
「凄いっ。ロモソルーン、ぁぁロモソルーン、僕」
「うん」
「こんなのぉ。続いたら、僕、婬乱になっちゃうぅ!」
「シェルの口からそんなエロいセリフが聞ける日が来るとは思わなかった」
シェルが無意識の内にロモソルーンにしがみつくと、ロモソルーンはしっかりとシェルを抱き返してくれて、そしてそのまま、シェルが気絶するまでひたすら突き上げた。
これが、シェルが新しい体を手に入れたロモソルーンとの最初の巣籠りの思い出となった。
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