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蜜月(巣籠もり)

◆◆7

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ロモソルーンの瞳の周りに、二重の輪が出現した。
限界だった。
「シェルっ、ここっ、ベッドじゃないけど良いか!?」
初夜は特別なのでは無いのか?やはりきちんと最初はベッドでとか、こだわっているのでは無いのか?
ロモソルーンの心配に構わず、シェルはうっとりとしながらもう一度
「ルァルァ」
と言って、ロモソルーンの股間の溝に吸い付いた。その口元は、幸せそうに微笑んでいた。
「くっ!」
ロモソルーンの下腹部の溝が割れたかと思うと、白い液体をボタボタと垂らしながら、真っ黒な男根が中から出てきた。
元々の体の物を、小さくした様な形状をしていたけれど、完全な槍の形ではなく、先が少し膨らんでいた。
「これが、ロモソルーンの新しいい形」
シェルは目の前の物を思わずまじまじと見つめてしまった。
体の大きさに似合って、シェルがギリギリ受け入れられる形だった。
「シェル、お前はこれから、ドラゴンの雄の性欲を、しかもは若い雄の初めての発情期の性欲を一身に受けなければならない。覚悟しろとか、言わない。きっと、ほとんと記憶なんか飛ぶだろう」
興奮で息巻いたロモソルーンが、それでもギリギリ残した理性を総動員して、せめてもの最後通告をシェルに放った。
「大丈夫だよ、ロモソルーン」
シェルは微笑んで答えた。
自分でもわかっていた、トホスマ・スダに来てから五年、シェルの世界は殆どロモソルーン中心に回っていた。
谷には親切にしてくれる人もいたけれど、それよりも、シェルの素性を知って、意地悪どころか、暴力を振るって来る人が多過ぎて、身を守るために他人となるべく関わらない様にするしか無かった。
だからシェルは、一般的なドラゴンの生態なんて本当に殆ど知らないから、ドラゴンの性欲がどれだけ凄いかなんて、想像も付いていない。
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