闇夜の星 暗闇の燈火(やみよの ほし くらやみの ともしび)

蜜月（巣籠もり）

◆◆５

ジワリ、と、シェルの唇から、ロモソルーンの腹に魔力が染み込んでいった。
ロモソルーン思わず大きく唸ってシェルの名前を唱えた。
「シェル。シェル！」
堪らなかった、あの、精錬なシェルが、こんな淫らな姿を自分に見せてくれる日が来るなんて・・・。
ロモソルーンの下半身に、抗いがたい快楽が生まれ、前かがみになって湯船の縁を掴んだ。
シェルも、自分の行っている事の卑猥さに酔って、最高に興奮していた。
そりゃ、自分はロモソルーンと違って洋服をきちんと着てはいたけれど、この五年間、ロモソルーンはこんな卑猥な事を人前で自分に行っていたのだ。
数えきれない位沢山。
気位の高いドラゴンが、自分を手に入れる為に、人前で、ただの人間に向かって、跪いてあまつさえ下半身に口づけをしながらプライドをかなぐり捨てて自分の番になってくれと懇願してくれていたのだ。
そう思うと、シェルの心は溢れて、涙がにじんだ。
シェルは、息をすこし荒げながら、ロモソルーンの下腹部の溝を舐めては吸って、少し上に移動してはまた吸って舐めてを繰り返した。
最初は遠慮していたロモソルーンも、二、三回繰り返した頃には、自分から下腹部をシェルの唇に押し当てて来た。
シェルはいっそう丁寧にロモソルーンの股間にある溝に口づけて、唇と舌で溝をしたでなぞった。
「ロモソルーン、好きだよ。愛してる。本当に、無事でよかった」
「あぁ・・。勝算は有ったが、中々キツかったな。でも準備に怠りは無かったからな。目的の物が手に入った」
二人は甘い時間を長引かせたくて、でも、もっと気持ち良くなれる事もしたくて、行為を続けながら少し会話した。