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暗闇の灯火

◆◆◆◆30

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ロモソルーンは、軽々とシェルを片腕で抱き上げながら、空いている方の手をそっとシェルの顎に添えた。
味わう様にゆっくりとシェルの口内に舌を這わせて、それからシェルの舌に自分の舌を絡ませた。
シェルは甘い吐息を時々上げながら、ロモソルーンの肩に腕を回した。
シェルの手が、腕を回した拍子にロモソルーンの背中にふれると、背中にも鱗が有るのが分かった。
二人の舌が絡み合って、甘い痺れが口内を満たした。
先に音を上げたのは、やはりシェルだった。
「ロモソルーン、僕、・・」
キスの合間にそっと言って、ロモソルーンに抱えられている両足を擦り合わせた。
「ふふふ、良い反応だな」
ロモソルーンは唇を離して、上機嫌で言った。
ロモソルーンの瞳にも、雄の欲が混じった。艷やかな光がきらめいていた。シェルの顎に添えていた手を下ろし、太腿をスルリスルリと撫でた。
「凄いな、鍵づめの無い指は、こんなにも簡単にシェルの体の色んな所を触れる」
シェルは、ロモソルーンの手の動きに合わせて、シェルが、甘く喘いだ。
ロモソルーンがクフリと笑って、優しく喉を鳴らした。
「んっ・・っ。帰ろう?
 ロモソルーン、君の新しい体を明るい所でもっとよく見せて」
シェルはうっとりとしながら、ロモソルーンに甘く囁いた。
「そうだな、帰ろう」
ロモソルーンはシェルを抱えたまま墓地の出口へ向かって歩きだした。
大男が、さらに男一人抱えているというのに、まるで羽でもついているかの様な軽やかな足取りだった。
「ロモソルーン、僕、もう、歩けるよ?」
シェルが慌てて降りると言ったが、逆に逃がさぬ様にしっかりと抱え込まれてしまった。
「早く帰ろう、シェル、帰ったら、『巣ごもり』開始だ!」
「えぇ!?大丈夫なの!?その体、出来たばかりじゃないの!」
心配するシェルに構わず、ロモソルーンは跳ぶように出口に向かった。
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