335 / 427
暗闇の灯火
◆◆◆◆12
しおりを挟む
ロモソルーンの角の周囲に、キラキラと金色の魔力が集まり出した。
「シェル、巣篭もりをしよう。シェルの千年を作るために、ロモソルーン一世一代の大魔法を始めようじゃないか」
ツノの横の魔力の粒が一つ、パンっと弾けて星が一瞬煌めいた。
魔力の粒は瞬く間に二人の周りを覆い、セックスをしている時みたいにゆっくりと二人の周りを回転し始めた。
セックスの時とは違うのは、今の魔力の粒はシェルには吸収されないという所だ。
ロモソルーンが不規則に鱗を鳴らしだすと、周囲の魔力の粒はブワリッと、いっそう増えた。
「先ずは俺だ、これは人目が有る時にやった方が良い、一々説明してまわる手間が省ける」
ロモソルーンは、楽しい悪戯を思い付いた時みたいな表情でそう言うと、大きく息を吸い込んで全身に力を込めた。
「シェル、最中にウォルター辺りが邪魔に来るかも知れねぇが、遠慮は要らねぇ。サンダーでも何でも使って吹っ飛ばせ。お前は俺の番だ、番には番を守る権利が有る。相手がドラゴンだって遠慮はいらねぇ」
シェルは、ロモソルーンの口ぶりから、これから何が起きるのかおおよそ想像出来た。ロモソルーンは、自分の体を変えるつもりなのだ。人間みたいな体になろうとしているに違いない。
成功する可能性とか、不安は沢山ある、でも、
「え?あ、うん?うん。わ、わかった」
あえて聞いている余裕は無い、あたふたと焦りながら返事だけして、魔法陣をいくつかあらかじめ展開した。
雷と、土の魔法陣。雷は攻撃に特化しているし、土は守りに特化している魔法だし、土系の魔法は、物理的打撃の攻撃としても使える。一人でドラゴンの相手をするなら最良の選択だった。
「シェル、巣篭もりをしよう。シェルの千年を作るために、ロモソルーン一世一代の大魔法を始めようじゃないか」
ツノの横の魔力の粒が一つ、パンっと弾けて星が一瞬煌めいた。
魔力の粒は瞬く間に二人の周りを覆い、セックスをしている時みたいにゆっくりと二人の周りを回転し始めた。
セックスの時とは違うのは、今の魔力の粒はシェルには吸収されないという所だ。
ロモソルーンが不規則に鱗を鳴らしだすと、周囲の魔力の粒はブワリッと、いっそう増えた。
「先ずは俺だ、これは人目が有る時にやった方が良い、一々説明してまわる手間が省ける」
ロモソルーンは、楽しい悪戯を思い付いた時みたいな表情でそう言うと、大きく息を吸い込んで全身に力を込めた。
「シェル、最中にウォルター辺りが邪魔に来るかも知れねぇが、遠慮は要らねぇ。サンダーでも何でも使って吹っ飛ばせ。お前は俺の番だ、番には番を守る権利が有る。相手がドラゴンだって遠慮はいらねぇ」
シェルは、ロモソルーンの口ぶりから、これから何が起きるのかおおよそ想像出来た。ロモソルーンは、自分の体を変えるつもりなのだ。人間みたいな体になろうとしているに違いない。
成功する可能性とか、不安は沢山ある、でも、
「え?あ、うん?うん。わ、わかった」
あえて聞いている余裕は無い、あたふたと焦りながら返事だけして、魔法陣をいくつかあらかじめ展開した。
雷と、土の魔法陣。雷は攻撃に特化しているし、土は守りに特化している魔法だし、土系の魔法は、物理的打撃の攻撃としても使える。一人でドラゴンの相手をするなら最良の選択だった。
5
お気に入りに追加
403
あなたにおすすめの小説
そばかす糸目はのんびりしたい
楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。
母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。
ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。
ユージンは、のんびりするのが好きだった。
いつでも、のんびりしたいと思っている。
でも何故か忙しい。
ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。
いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。
果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。
懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。
全17話、約6万文字。
転生令息は冒険者を目指す!?
葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。
救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。
再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。
異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!
とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A
全寮制男子高校生活~行方不明になってた族の総長が王道学園に入学してみた~
雨雪
BL
スイマセン、腐男子要素どこいった状態になりそうだったんでタイトル変えました。
元、腐男子が王道学園に入学してみた。腐男子設定は生きてますがあんま出てこないかもです。
書いてみたいと思ったから書いてみただけのお話。駄文です。
自分が平凡だと本気で思っている非凡の腐男子の全寮制男子校での話。
基本思いつきなんでよくわかんなくなります。
ストーリー繋がんなくなったりするかもです。
1話1話短いです。
18禁要素出す気ないです。書けないです。
出てもキスくらいかなぁ
*改稿終わって再投稿も終わったのでとりあえず完結です~
少年野球で知り合ってやけに懐いてきた後輩のあえぎ声が頭から離れない
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
少年野球で知り合い、やたら懐いてきた後輩がいた。
ある日、彼にちょっとしたイタズラをした。何気なく出したちょっかいだった。
だがそのときに発せられたあえぎ声が頭から離れなくなり、俺の行為はどんどんエスカレートしていく。
継母から虐待されて死ぬ兄弟の兄に転生したから継母退治するぜ!
ミクリ21 (新)
BL
継母から虐待されて死ぬ兄弟の兄に転生したダンテ(8)。
弟のセディ(6)と生存のために、正体が悪い魔女の継母退治をする。
後にBLに発展します。
光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる