330 / 399
暗闇の灯火
◆◆◆◆7
しおりを挟む
あまりにもシェルがボロボロ泣くので、ロモソルーンはシェルの涙腺が壊れたんじゃないかと心配になって、そっとおでこや頬にキスを繰り返した。
シェルは、魔石を握りしめたままロモソルーンのその嘴に抱き着いた。シェルの涙は止まっていないのに、ロモソルーンは動きを封じられてしまって、どうしたら良いのか分からなくなって、狼狽えた。
「シェル?」
名前を呼ぶと、シェルはロモソルーンの眉間と鼻の間、マズルに唇を押し当てて言った。
「ありがとう、そのまま土に埋めずに持って帰って来てくれて、お葬式してくれて、ありがとう。
魔法陣がまるで光の花みたいで、凄く綺麗だった。
僕の故郷には花火ってものが有って、殆ど魔法を使わず夜空に火薬の玉を打ち上げて、炎の花を咲かせるんだ。大きな催し物が有る時はどの地方でも必ず打ち上げるんだ。
国の人たちは皆、花火が大好きで、ギースも好きだって言っていた。きっととても喜んでると思う。
ロモソルーンのブレスと煙、凄かった。
あんな凄い炎と煙、何年魂が迷ってたって、き一気に天へと昇れたに決まってる。
こんな、猿や豚の死骸とセックスして、肉詰め後ろに突っ込まれて喜ぶ体にされた僕らを、見た事も無い位綺麗な魔石にしてくれて、ありがとう。汚れも穢れも全部燃やして綺麗にしてくれてありがとう、ありがとう。ありがとう・・・」
シェルは、『ありがとう』を繰り返しながら、ロモソルーンの嘴に抱き着いて、大粒の涙を流した。
シェルの涙を止めようと思ってキスをしたのに、余計泣かれたロモソルーンは、少々困ってしまった。
シェルは、魔石を握りしめたままロモソルーンのその嘴に抱き着いた。シェルの涙は止まっていないのに、ロモソルーンは動きを封じられてしまって、どうしたら良いのか分からなくなって、狼狽えた。
「シェル?」
名前を呼ぶと、シェルはロモソルーンの眉間と鼻の間、マズルに唇を押し当てて言った。
「ありがとう、そのまま土に埋めずに持って帰って来てくれて、お葬式してくれて、ありがとう。
魔法陣がまるで光の花みたいで、凄く綺麗だった。
僕の故郷には花火ってものが有って、殆ど魔法を使わず夜空に火薬の玉を打ち上げて、炎の花を咲かせるんだ。大きな催し物が有る時はどの地方でも必ず打ち上げるんだ。
国の人たちは皆、花火が大好きで、ギースも好きだって言っていた。きっととても喜んでると思う。
ロモソルーンのブレスと煙、凄かった。
あんな凄い炎と煙、何年魂が迷ってたって、き一気に天へと昇れたに決まってる。
こんな、猿や豚の死骸とセックスして、肉詰め後ろに突っ込まれて喜ぶ体にされた僕らを、見た事も無い位綺麗な魔石にしてくれて、ありがとう。汚れも穢れも全部燃やして綺麗にしてくれてありがとう、ありがとう。ありがとう・・・」
シェルは、『ありがとう』を繰り返しながら、ロモソルーンの嘴に抱き着いて、大粒の涙を流した。
シェルの涙を止めようと思ってキスをしたのに、余計泣かれたロモソルーンは、少々困ってしまった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
395
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる