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暗闇の灯火
◆◆◆6
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メテオ、と言うと、普通思い出すのは火と土の魔法で、空から燃え盛る土の固まり、溶岩ボールの様な物をいくつも降らせる、という魔獣の大きな群れを壊滅させる様な時に使う大魔術だが、ロモソルーンのメテオはちょっと違う。
ドラゴン自身が自分のブレスに突っ込んで自ら火だるまになり、咆哮を上げながら空から一気に弾丸突撃するのだ。
ロモソルーンが小さな頃発案した遊びだ。
人間にしてみたら洒落にならない技だが、ドラゴンにとっては小さな子ドラゴンが行う程度だと遊びに入ってしまうらしい。
他のドラゴンの世話係が、ロモソルーンの世話係になったシェルを妬んで意地悪をする度に、ロモソルーンはその世話係が担当しているドラゴンの庭を壊滅させたり、湖に向かって突撃して、大量の水を蒸発させて魚を茹でてしまったりしては序列のメリスに怒られていた。
「誰だ、メテオの話なんかこんな子供に聞かせた奴は!?」
小さな子ドラゴンを邪険にするわけにもいかず、ロモソルーンがぼやいた。
ドラゴンの面々で心当たりの有る者が、不自然にロモソルーンに背中を向けた。
じゃれついている子ドラゴン達も、少しは分かっているらしく、好き勝手に飛び回っている様でいて、シェルには決して近づいて来ないのでロモソルーンもそんなに怒っていなかった。
やはり生まれたばかりでもドラゴンはドラゴンという事なのだろう。
「仕方ないな、一回だけだぞ!俺は今日は忙しいんだ!」
ロモソルーンはそう言って、瞬きの間で一気に天高く舞い上がった。
「凄い・・・」
その、あまりにも見事な身のこなしを目の当たりにして、周囲にいた全ての人間とドラゴンが感嘆の呟きとため息を漏らした。
ドラゴン自身が自分のブレスに突っ込んで自ら火だるまになり、咆哮を上げながら空から一気に弾丸突撃するのだ。
ロモソルーンが小さな頃発案した遊びだ。
人間にしてみたら洒落にならない技だが、ドラゴンにとっては小さな子ドラゴンが行う程度だと遊びに入ってしまうらしい。
他のドラゴンの世話係が、ロモソルーンの世話係になったシェルを妬んで意地悪をする度に、ロモソルーンはその世話係が担当しているドラゴンの庭を壊滅させたり、湖に向かって突撃して、大量の水を蒸発させて魚を茹でてしまったりしては序列のメリスに怒られていた。
「誰だ、メテオの話なんかこんな子供に聞かせた奴は!?」
小さな子ドラゴンを邪険にするわけにもいかず、ロモソルーンがぼやいた。
ドラゴンの面々で心当たりの有る者が、不自然にロモソルーンに背中を向けた。
じゃれついている子ドラゴン達も、少しは分かっているらしく、好き勝手に飛び回っている様でいて、シェルには決して近づいて来ないのでロモソルーンもそんなに怒っていなかった。
やはり生まれたばかりでもドラゴンはドラゴンという事なのだろう。
「仕方ないな、一回だけだぞ!俺は今日は忙しいんだ!」
ロモソルーンはそう言って、瞬きの間で一気に天高く舞い上がった。
「凄い・・・」
その、あまりにも見事な身のこなしを目の当たりにして、周囲にいた全ての人間とドラゴンが感嘆の呟きとため息を漏らした。
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