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暗闇の灯火
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本当に相当な嫌がらせを受けた。
だから、シェルは娼婦(夫)達がべノン達から酷い仕打ちを受けた、と聞いても、さほど心は痛まなかった。
しかし、今日の彼らの様子を見ると、流石に何とも思わないとは言えない心地になった。
シェルがドラゴンの世話係になったのは、本当に奇跡が重なった結果だから。
トホスマ・スダでは基本、男はドラゴンの世話係にはなれない。
ドラゴンが嫌がるからだ。
魔力が強い男は普通、町の近くを守る兵士になるか、竜騎士になる。もしくは魔術を必要とする武器鍛治屋になるかだ。どれも魔力が必要だが、それ以上に腕力や大きな体躯が必要な職業ばかりだ。
シェルは魔力は有るが、体躯はトホスマ・スダではかなり小柄だ。
来た時から小さいと言われた位だから、どう贔屓目に見ても、力仕事や戦う仕事の戦力としては考え難い。
魔獣の森に囲まれたトホスマ・スダでは、魔術師だって物理的な戦闘力が必要なのだ。
筋肉も付きにくい体質だから、鍛冶屋も向いていないだろう。勉学が出来れば医者と言う道も合ったが、半年以上の拷問同然の性奴隷教育で、奴隷になる前、両親の元、国の決まりだからと無邪気に学んでいた程度の勉学なんて綺麗に忘れていた。
年齢も、今更孤児院に入れて貰えるか危うい年齢だった。
もしもロモソルーンのお気に入りで無かったら、最初に身を寄せたのは娼館だったかも知れない。
一度体を売ると、一生その事実は付きまとう、入ったが最後、抜け出すのは並大抵の事では出来ないだろう。
魔術だって、魔力は確かに人並み以上に有ったが、ロモソルーンに立った当時は未だこんなに使えたわけじゃ無いのだ。ロモソルーンがどこからか持って来た魔術書を読んで覚えた。
だから、シェルは娼婦(夫)達がべノン達から酷い仕打ちを受けた、と聞いても、さほど心は痛まなかった。
しかし、今日の彼らの様子を見ると、流石に何とも思わないとは言えない心地になった。
シェルがドラゴンの世話係になったのは、本当に奇跡が重なった結果だから。
トホスマ・スダでは基本、男はドラゴンの世話係にはなれない。
ドラゴンが嫌がるからだ。
魔力が強い男は普通、町の近くを守る兵士になるか、竜騎士になる。もしくは魔術を必要とする武器鍛治屋になるかだ。どれも魔力が必要だが、それ以上に腕力や大きな体躯が必要な職業ばかりだ。
シェルは魔力は有るが、体躯はトホスマ・スダではかなり小柄だ。
来た時から小さいと言われた位だから、どう贔屓目に見ても、力仕事や戦う仕事の戦力としては考え難い。
魔獣の森に囲まれたトホスマ・スダでは、魔術師だって物理的な戦闘力が必要なのだ。
筋肉も付きにくい体質だから、鍛冶屋も向いていないだろう。勉学が出来れば医者と言う道も合ったが、半年以上の拷問同然の性奴隷教育で、奴隷になる前、両親の元、国の決まりだからと無邪気に学んでいた程度の勉学なんて綺麗に忘れていた。
年齢も、今更孤児院に入れて貰えるか危うい年齢だった。
もしもロモソルーンのお気に入りで無かったら、最初に身を寄せたのは娼館だったかも知れない。
一度体を売ると、一生その事実は付きまとう、入ったが最後、抜け出すのは並大抵の事では出来ないだろう。
魔術だって、魔力は確かに人並み以上に有ったが、ロモソルーンに立った当時は未だこんなに使えたわけじゃ無いのだ。ロモソルーンがどこからか持って来た魔術書を読んで覚えた。
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