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暗闇の灯火

◆15

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誰かに頼むにしたって、シェルには、セックス三昧している様な家に何度も届け物をしてもらえる程親しい人間の知り合いなんて、勿論ドラゴンの知り合いだって居ない。
第一、子供が出来ないんじゃ区切りがない、数日ならともかくとして、数ヵ月もこもってセックス三昧して一体何の意味があると言うのだろうか。それに、
「数日ならともかく、数ヵ月もとなると、現実的な心配事がどうしても思い浮かぶんだけど。
 ご飯や日用品の買い出しなんかはどうするの?
 たまに買い物とかになら僕出掛けて良いの?」
「シェルはダメ。俺も出る積もりもない。ベルマとベルマの所の世話係が協力してくれる事になっているし、店によっては品物を届けてくれる店もある」
ロモソルーン即答した。
多分、シェルが考えているよりもずっと具体的に計画を立てて、しかもある程度準備も整えているのだろう。
つまり、
「本気なんだね。ロモソルーン」
きっとあとはシェルの了解を取れば準備は整う位にしてきたのだろう。
「俺はいつだって本気だ!」
ロモソルーンがあまりにも『当然だろう!』と言わんばかりに胸を張るので、シェルは思わず笑顔になった。
それを見たロモソルーンもほほえんだ。
それから言った。
「とはいっても、俺の躰の準備を整える必要が有る。直ぐにって訳じゃない」
「ロモソルーンの躰の準備?」
「先ずは数ヵ月シェルを抱き続けられる体にならなくちゃな。こればっかりは俺だけの力ではどうにもならねぇから、チャンスが来るのを待たなきゃな」
ロモソルーンは意味深に笑ってシェルを見つめ、
「だから、それまで考えておいてくれ、俺と千年生きるのか」
そう言った。
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