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アッシュレアの敵討ち
◆◆◆◆◆◆◆◆11
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ゴブリンに人間の言葉は通じない、相変わらずキーキー涙を浮かべてキーキー鳴いている。実に気持ちの悪い光景だった。
何せ、耳が尖っているとか小さな角が有るとか、細かい違いは有れど見た目全身緑色のぼろ布を体に巻いた老人みたいな生き物が股間を起たせながら泣いているのだ。
ゴブリンの最大の目的は生殖行動、股間は死ぬ寸前まで常に勃起している。普通の人間からしてみたら、特に女性からしてみたら、気色の悪い事この上ない。しかもこのゴブリンは恐怖の為か漏らしてまでいるので尚更だった。
アッシュレアも吐きそうとでも言いそうな位顔をしかめた。
ゴブリンを睨みつけたままアッシュレアは言い放った。
「落として!」
ロモソルーンはためらいもせず、アッシュレアに言われるがままゴブリンを落とした。
アッシュレアの十五歩先で、ゴブリンが棚から砂袋が落ちるみたいにボトリと落ちた。
シンっと静まり返る広場、ゴブリンはドラゴンに食べられるのかと思っていたのか、いきなり放たれて一瞬呆然としたものの、直ぐに目の前の今一番殺せそうな獲物、つまり、アッシュレアを見るなりさっきまでの泣き顔を引っ込め、ギザギザの歯をむき出しにして醜い笑い顔を作ったかと思うと、飛びかかろうと立ち上がった。
ゴブリンが立ち上がりきるその前に、アッシュレアはおもむろに手を前に出して叫んだ。
「焔ぁっ!」
一瞬にしてアッシュレアの手の平から業火とも言える火が溢れだし、一面が火の海になった。
「ギャァァァッッ!」
いきなり炎に巻かれたゴブリンが絶叫を上げてのたうち回る。
その、詠唱なしのあまりに見事な火の魔法に、思わず近くにいたドラゴンまでもが声をあげた。
何せ、耳が尖っているとか小さな角が有るとか、細かい違いは有れど見た目全身緑色のぼろ布を体に巻いた老人みたいな生き物が股間を起たせながら泣いているのだ。
ゴブリンの最大の目的は生殖行動、股間は死ぬ寸前まで常に勃起している。普通の人間からしてみたら、特に女性からしてみたら、気色の悪い事この上ない。しかもこのゴブリンは恐怖の為か漏らしてまでいるので尚更だった。
アッシュレアも吐きそうとでも言いそうな位顔をしかめた。
ゴブリンを睨みつけたままアッシュレアは言い放った。
「落として!」
ロモソルーンはためらいもせず、アッシュレアに言われるがままゴブリンを落とした。
アッシュレアの十五歩先で、ゴブリンが棚から砂袋が落ちるみたいにボトリと落ちた。
シンっと静まり返る広場、ゴブリンはドラゴンに食べられるのかと思っていたのか、いきなり放たれて一瞬呆然としたものの、直ぐに目の前の今一番殺せそうな獲物、つまり、アッシュレアを見るなりさっきまでの泣き顔を引っ込め、ギザギザの歯をむき出しにして醜い笑い顔を作ったかと思うと、飛びかかろうと立ち上がった。
ゴブリンが立ち上がりきるその前に、アッシュレアはおもむろに手を前に出して叫んだ。
「焔ぁっ!」
一瞬にしてアッシュレアの手の平から業火とも言える火が溢れだし、一面が火の海になった。
「ギャァァァッッ!」
いきなり炎に巻かれたゴブリンが絶叫を上げてのたうち回る。
その、詠唱なしのあまりに見事な火の魔法に、思わず近くにいたドラゴンまでもが声をあげた。
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