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アッシュレアの敵討ち

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シェルが不思議に思ってロモソルーンを見上げると、ロモソルーンはニヤリと笑って他のドラゴンが鳴らす音よりももう少し高い音でシャララララッと鱗を鳴らした。
「冷やかすな!」
何だか楽しそうにそう言った。
ドラゴン達が楽しそうに笑って、ロモソルーンと同じ音で鱗を鳴らした。
ロモソルーンは、それからシェルを見て
「気にするな、人間達で言う所の口笛みたいな物だ」
と言った。
結局、昨夜の二人の行為を冷やかされたのだと知って、シェルは一人で顔を真っ赤に染めた。
「シェル」
聞きなれた女性の声が、シェルを呼んだ。
声は隊長達が集まっている人だかりの方から聞こえて来た。
シェルが声のした方を見ると、人だかりの中心から医者のルメラが出て来た。
「おはよう、良く来てくれたわ、シェル君には今日は私の助手達のお手伝いをお願いしたいの、人でが足りなくて」
こういう時、いつもはアッシュレアとミレニアがルメラの手伝いをするメンツに入っていた。
今は二人ともルメラの手伝いが出来ないので、人手が足りない事は確かなのだろうが、今日いきなりシェルが加わって戦力になるとは思えない、そんな事、頭の良いルメラが分からないわけが無いので、恐らくこの有事の混乱に乗じてシェルに悪さをしてくるゴロツキからシェルを守るつもりなのだろう。
「ありがとうございます」
シェルは有り難くルメラの申し出を受ける事にした。
ロモソルーンもルメラに頭を下げた。
「助かる」
「それはこっちのセリフよ。助かるわ」
ルメラは豊満な胸を反らせて、快活な笑顔で言った。
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