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アッシュレアの敵討ち

◆◆◆◆18

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けれど無理やりにでも反論した。
そんなルメラの葛藤を見透かしたのだろう、タヨタは吐き捨てるみたいに笑って言った
「正義?何を言っているんだルメラ。最初に言っただろう、これは復讐なんだよ」
突風が広場に吹いた。
亡骸の下に敷かれていた織物の端が、砂埃と共に風で舞い上がり遺体に被さってはためいた。
地面に伏して目を瞑っていたファーファ―ナルが慌てて起きた。
他のドラゴン達もそれぞれ突然緊張した様子になり、皆、広場の端っこへ寄って行った。
広場にいる人間達も何事か分からないながらもドラゴン達の様子の変化に合わせて広場の端へと避けていく。
動じていないのはタヨタだけだった。
「え?何?」
戸惑いながらもその場を離れられないルメラと動くつもりの無いタヨタ、その場で位が上のドラゴンに対する礼の姿勢をとったファーファナルだけが取り残された。
「私刑だよ。正義なんかじゃない。これは怨恨で、復讐で、私刑なのさ。正義なんかこの世の何処にある?もしあるならミレニアがあんな目にあってるワケねぇだろうが!この世に正義なんてものが有るなら、ミレニアが、ミレニアこそが救われなくちゃいけねぇんじゃねえのか!?正義なんかクソくれぇだ。コレは復讐なんだよ!クソったれが!」
タヨタがそう怒鳴った直後に天空からほぼ垂直に大きな一匹のドラゴンが三人の直ぐ傍に舞い降りた。
人間の民家二棟分の大きさが有るか無いかという巨大な真っ白な竜、ドラゴン王だった。
ドラゴン王の鱗はどれも太陽の光を反射して煌めく程艶やかで、光の加減で反射する光は金色になった。
「こ、国王様!?」
驚くルメラに目もくれず、ドラゴン王はタヨタに話しかけた。



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